小説家 町田そのこさん
2020年08月24日
奥田 智子
泣きたいとき、心を熱くしたいとき、
この人の小説を手に取ってほしい。
町田そのこさんは福岡ご出身。
小学校3年のとき、氷室冴子さんの少女小説に出会い
小説家を志す。
でも高校卒業後、なぜか理美容師さんの学校へ。
…やっぱり合わなかった。
26歳の時、氷室さんの死に接した。
そのとき後悔が心を苛んだ。
「なぜ今まで何もしなかったんだろう」
その間に結婚し子供も生まれた。
子どもをあやしながら
当時はやりの携帯小説を書き進めるが、なかなかヒットしない。
そこで、インターネットでも応募できる
「女による女のためのR18文学賞」(選考委員*三浦しおん、辻村美月)に応募、
2回目で大賞を取った。
町田さんの小説は、今、自分の身の回りにも起こりそうな出来事が
糸の綾のように絡まっては解けていく。
まさに現実と地続きの人間模様。
そこにあるのは明日への希望だ。
町田さんの小説には”嫌な人”が出ない。
理由は、「嫌な人を書きたくたいから」。
読み終わった後、いい気持で一日を終えてほしいから。
7月、初めての文庫小説
「コンビニ兄弟~テンダネス門司港こがね村店~」(新潮文庫)を出版。
コンビニを舞台に、フェロモン店長兄弟と地元の人たちの
心温まる物語が繰り広げられる。
初めて地元にコンビニができたのが町田さん中学2年生の時。
世界が一挙に広がった。
そんな、ドキドキ感を入れてみたかった。
若い人にも読んでもらえるように文体も軽くした。
早くも続編の構想も…?
涙腺緩ます、もどかしくも心熱くするストーリーが
続々と生まれてくる予感!
ぜひ、町田さん原作のテレビドラマが見てみたい。
いや、作ってみたい。
町田さん、よろしくお願いします❣
8月29日まではradiko.jpのタイムフリーで、
そのあとは「サトコノヘヤ」のホームページで。