MAP 閉じる

検 索 閉じる

番組検索

番組キーワードから探す

番組名から探す

KBCマップ

エリア

ANNOUNCER

KBCアナウンサーブログ富田 薫

リーアム・ニーソン主演の復讐劇と思わせておいて、実はブラックユーモア満載!? 『スノー・ロワイヤル』

2019年06月07日

富田 薫

いつものリーアム・ニーソンが悪人をバッタバッタとなぎ倒すと思いきや…。

 ひとことで言えば「息子を殺されたリーアム・ニーソンによる復讐劇」だが、過去の「96時間シリーズ」のように彼が悪人をバッタバッタとなぎ倒していくと思ったら大間違い。良い意味で予想を裏切られるアクション作品だ。

 今回の彼は、腕の立つ殺し屋でもなければ元CIAエージェントでもない。アメリカ・コロラド州にあるスキー・リゾートで除雪作業に従事し、その仕事ぶりから“模範市民賞”まで受賞する好人物という設定。

 罪もない彼の息子が、麻薬取引にまつわる騒動に巻き込まれ、マフィア一味によって殺される。父親の怒りが頂点に達して復讐劇が始まるが、そこからの展開が秀逸。

 敵はマフィア一味だけかと思いきや、彼らに敵対する“別の集団”も登場。都合の良いことに、ちょっとした勘違いから悪人を退治し始める。

 さらに“あっさりと依頼主を裏切るヒットマン”“義理堅さゆえに自分が消されてしまう友人”“犯罪撲滅を目指す警察官”“変態のギャング”といったクセのありすぎる連中がからんで物語をさらに面白くする。次々と人が死ぬが、いずれも悪人なので心配する必要はない。

 実は、2014年のノルウェー映画「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車」のハリウッドでのリメイクで、監督はそれと同じハンス・ペテル・モランドという人物。彼は「自らの映画をリメイクする際は必ず他の監督に任せること…という常識について考えた」というが、オリジナルも見たくなる出来栄えで、プロットがしっかりしていれば、どの国で作っても成功することを証明してくれた。

 そして、プロデューサーのマイケル・シャンバーグは「パルプ・フィクション」や「ジャンゴ 繋がれざる者」を手掛けたと聞いて、全編にただよう“タランティーノ臭”にも納得した次第。

 リーアム・ニーソンが“絶対にバレない悪人の処分方法”を見つけるくだりで「これって笑ってもいいんじゃない?」と思ったが、上手く逃げきったと思えた悪人も最後の最後で“天罰”がくだるシーンでそれは確信に変わる。

 久々に登場した「ブラックユーモア満載」の痛快作だった。

 ※映倫区分:PG12 6月7日(金)より全国ロードショー

「コロラドにあるスキー・リゾート」という設定だが、ロケ地はカナダ。その不気味な雄大さも演出のひとつ。
犯罪は素人なのに、うまい具合に警察の追及をすり抜けて…。
次々に登場する悪人のキャラも多彩で舌を巻くほど。
(C) 2019 STUDIOCANAL SAS ALL RIGHTS RESERVED