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KBCアナウンサーブログ富田 薫

久しぶりに「お正月はやっぱり寅さん」を思い出した! 『男はつらいよ お帰り 寅さん』

2019年12月19日

富田 薫

(c)2019 松竹株式会社 この映画の詳しい情報はこちらまで…tora-san.jp/movie50/

 劇場のスクリーンで見るまでは怖かった。去年9月に『男はつらいよ50周年プロジェクト』の一環として、約22年ぶりの新作が製作されることが発表されたが、その時に「寅さんの復活には4Kデジタル技術が駆使される」と聞いて心配になったのだ。

 「あの寅さんがCGで復活し啖呵をきる。そこにやはりCGのタコ社長が現れて…」なんてシーンは見たくない。50周年記念の寅さん第50作はいったいどんなことになるのか…ずっとモヤモヤした気持ちで待っていた。

 しかし、その不安は一気に払しょくされる。「デジタル技術を駆使」の意味もよ~く分かった。「50周年記念作品」は山田洋次監督による演出の大勝利なのだ。

 展開はこうなる…舞台は現代。念願の小説家になった満男(吉岡秀隆)は、中学三年生の娘ユリ(桜田ひより)とマンションで二人暮らし。亡くなった妻の七回忌法要で葛飾の実家を訪れると、柴又帝釈天の団子屋「くるまや」はカフェに生まれ変わっている。その裏手には、母・さくら(倍賞千恵子)と父・博(前田吟)が暮らしていて、満男は近所の人々と昔話に花を咲かせる…。そんな「今の場面」は当然ながら高画質のきれいな映像。

 そこに「昔を思い出す」セリフが飛び出すやいなや、シーンが昔の場面に切り替わる。その映像の鮮明でクリアなこと。そうか「デジタル技術を駆使する」とはこのことだったのか…。

 ただ単に昔の映像を差し込んでも画質の差が際立ってしまい興ざめだ。数十年前の映像を4Kデジタル技術で丁寧に修復し、物語の流れをスムーズに仕上げていた。その映像を見て感動するのは一か所や二か所ではない。

まさか本当に帰ってくるとは思いませんでした…。

 ヒロインのイズミ・ブルーナ(及川泉)役に後藤久美子が起用された聞いたときも驚いた。なんといっても「23年ぶりの女優復帰」である。ただ、山田洋次監督が自らの気持ちを記した手紙を送って説得したのも理解できる。物語の後半は、1989年(当時は“ゴクミ”よね~)の『男はつらいよ  ぼくの伯父さん』以降に登場する彼女と満男との「ある人間関係」が軸になり、これまた驚くような展開なのだ。

 そして、エンディングには山田監督からの大きな”お年玉”が待っている。最後の最後まで『日本のお正月は、やっぱり寅さん』を痛感させられる作品だった。

 ※2019年12月27日(金)から全国ロードショー