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KBCアナウンサーブログ富田 薫

いや~エンディングには驚いた! 映画『ペット・セメタリー』

2020年01月11日

富田 薫

(C) 2018 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

 昨年は『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』や『シャイニング』の続編とされる『ドクター・スリープ』などが公開され、ハリウッド映画界は、あたかも「スティーヴン・キング・イヤー」の様相だった。

 その流れを引き継いで登場するのが本作『ペット・セメタリー』だが、新しい年の幕開けにふさわしい彼の代表作と言っていいだろう。

 なんたって、1983年に『ペット・セマタリー』のタイトルで出版された原作は、最初から70万というとんでもない部数が印刷され、32週!連続でニューヨーク・タイムズのベストセラー・リストに入り、89年にはメアリー・ランバート監督で映画化(あのエドワード・ファーロング主演で“2”も…)されている。

原作と同じように、田舎に引っ越してきた医師のルイス(ジェイソン・クラーク)一家は普通の生活を始めるが…。

 前置きが長くなってしまったが、あらすじはこうだ。田舎に引っ越してきた主人公一家の新居の裏手には「ペット・セメタリー=動物の墓場」があった。その一部には理解を超えるパワーがあり、死んだ動物を埋葬するとなぜか蘇ってくるが、生前のキャラクターとはどこかが違う。

 そしてある日、登場人物のひとりが命を落とし…。う~、こう書いているだけでもおぞましい。よくこんなことを思いついたなと思ったが、キング自身のペットが死んだ体験などがベースになっている。つまりは、実際にあった出来事が元ネタで…って半端ない想像力である。

 まず押さえておきたいのは「89年版のリメイク作品ではない」ということ。原作の「ある重要な設定」が変更されて“新たな視点”が生まれ、登場人物の葛藤が効果的に描かれている。

 次に重要なのは、冒頭5分間のシーンだ。物語の舞台となる森を俯瞰する空中撮影だが、ヘリコプターではない。ドローンを使った絶妙なスピードで上空のカメラは“現場”へと進んでいく。

 通常ならばなんでもない風景は、忍び寄る不気味な音楽によって恐怖の幕開けを予感させる。そこからカメラは地上へと向かい、これから起こるであろう凄惨な場面を想像させる…。しかし、この映像はケヴィン・コルシュ&デニス・ウィドマイヤー両監督からの“挑戦状”だったのだ!

 この映像で自分は完全に「ミスリード=誤解」させられてしまった。ホラー映画にありがちな「魑魅魍魎」の類(たぐい)は一切登場しないのに、ストーリーを知っているがゆえの恐怖がさらに増幅される。

長女のエリーを演じるジェテ・ローレンスは難しい役をこなしていて…。

 しかし「誤解」したがゆえに結末には驚かされた。スティーヴン・キングが言いたかった“欲望のままに進んでしまう人間の怖さ・愚かさ”を見事に描ききったうえに、自分が想像していたものとはまったく違い「ハッピー・エンド」ともとれるのだ。

 それは、エンドロールで「30年ぶりにまた出たか!」と思わせるホラー作品にはそぐわないラモーンズの曲「ペット・セメタリー」さえ心地よく聞こえるほどのインパクトだった。

 ※1月17日(金)からユナイテッド・シネマキャナルシティ13、福岡中洲大洋、ユナイテッド・シネマトリアス久山ほかにて全国ロードショー!
 ※この作品は『R15+』指定です。

親と子であるがゆえの“葛藤”がテーマとなっていて…。
名前がウィンストン・チャーチルからきている“チャーチ”の名演技もお見逃しなく!