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KBCアナウンサーブログ富田 薫

いくら「事実は小説よりも奇なり」とは言っても… 映画『黒い司法 0%からの奇跡』

2020年02月28日

富田 薫

※この映画のさらに詳しい情報はこちらまで→http://wwws.warnerbros.co.jp/kuroi-shiho/index.html

 人種差別が根強いアメリカ・アラバマ州で、冤罪によって死刑宣告を受けた黒人が主人公だ。しかし、確認しておきたいのは、南北戦争の時代ではなく1988年の実話だということ。30年以上前とは言えアメリカ近代史の範疇ではつい最近のことであり「こんな差別が本当にあったのか!」と驚く内容なのだ。

 まず印象深いのが弁護士役のマイケル・B・ジョーダンの演技。彼はマーベル・コミックの実写化映画『ブラックパンサー』での敵役“キルモンガー”で評価を上げたが、あのSFチックな世界だけでなく現代劇、しかもセリフ重視のスクリーン上でも本人になりきっていた。

 一方、死刑囚役のアカデミー賞俳優ジェイミー・フォックスはまさにはまり役。「こういったキャラはオレに任せとけ!」とばかりのドヤ顔で演じているのだ。

正義感に燃える弁護士を演じるマイケル・B・ジョーダンは、まだ33歳ながらベテランの域。

 ベースになったのは実在の弁護士ブライアン・スティーブンソンによる「アメリカの刑事司法制度」の問題点を扱ったベストセラー。彼は“EJI”という基本的人権保護に取り組む非営利団体を立ち上げ、無実の死刑囚を救う活動を行っている。そのストーリーはこうだ…。

 ある日、検問で止められたウォルター(ジェイミー・フォックス)は、全く身に覚えのない殺人容疑で逮捕される。しかも「これが本当に実話なの!?」という証言や取り調べによってあっという間に有罪になり、死刑囚として収監されてしまう。

 当初担当した弁護士は彼が黒人だという理由で消極的。そこにハーバード・ロースクール出身の弁護士ブライアン・スティーブンソン(マイケル・B・ジョーダン)が登場。冤罪による死刑囚を救う活動中にウォルターと出会う。

 最初は「白人のような振る舞いとしゃべり方」のエリート弁護士と見られて反感を買うが、徐々に打ち解け、2人で「でっち上げ証拠」に戦いを挑む。

 まるでボランティア活動のような法律事務所の秘書役エバ・アンスリー(ブリー・ラーソン)も参戦し、終盤は死刑囚としての「命を懸けた」法廷ドラマ(ただし実話)が展開する…。

死刑執行におびえ、再審請求も嫌がらせのように却下される難しい役を楽々こなすジェイミー・フォックス。

 人種差別問題をテーマにした作品は数多くあるが「白人対黒人」という構図は、一歩間違うと人種間の対立をあおることにもなりかねない。しかし、エンディングを迎えるころには、そのテーマのひとつが「人間としての正しい生き方とは何か?」であることがわかる。

 さらに、エンターテインメントの商業映画であっても、自らの国に矛盾があれば、きちんと描くスタンスに敬服してしまうのだった。

 ※2月28日(金)から、T・ジョイ博多ほかで全国ロードショー

法律事務所の秘書役エバを演じるブリー・ラーソンは『キャプテン・マーベル』で主役を張ってました。
「死刑囚」の家族や友人に溶け込むうちに貴重な証言が飛び出して…。(c) 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.