作兵衛さんの炭鉱画展がロンドンやNYで!? ~九州炭坑節~
2019年06月20日
[アサコレ!コラム]
お久しぶりの炭鉱の話題ですが、国際的なお話です。筑豊地区の炭鉱にまつわる絵画を数多く描き、2011(平成23)年にユネスコの「世界の記憶(世界記憶遺産)」に登録された山本作兵衛さんの炭坑画が、イギリスとアメリカで展示されることになりました。
来年の東京オリンピック・パラリンピックを機に日本文化を世界にアピールするプロジェクトの一環で、作品の展示は今年の9月からイギリス・ウェールズの国立石炭博物館をかわきりに、来年5月のニューヨークなど、海外の6カ所をまわる予定です。
展示される20点の作品は保存上の観点からレプリカですが、実現のために尽力したのは、田川市出身でイギリス在住の歌手、鈴木ナオミさん。
鈴木さんが自ら現地の博物館などに掛け合ったんです。中でもイギリスの国立石炭博物館は1980年に閉山した炭鉱の跡に、観光客向けの体験型博物館として作られた施設。
作兵衛さんの作品集を見た現地の学芸員が興味を持ち、今回の展示会を後押ししてくれました。…って言っても、炭鉱のことがある程度おわかりの方には強烈なインパクトがあったでしょう。
イギリスで石炭による産業革命が起きたのは18世紀後半のこと。おじいちゃんが田川市内の炭鉱で働いていた鈴木さんは「イギリス人と田川の人は石炭に対する誇りを共有しています。祖父から聞いた炭鉱のことを世界に伝えていきたい」と話していました。
ならば、開会式でこの曲をバックに総踊りをやっちゃうって演出もアリかも…。
M「九州炭坑節」赤坂小梅 ※アナログ盤のリリースは1959(昭和34)年
いや~「炭鉱に駐屯していたアメリカ兵が唄いふらした」ってことは、ニューヨークでの作兵衛さんの炭鉱画展は、ある意味で必然ってことですな。