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アサコレ!コラム

ワンコインでOKの自販機と言っても、どの「ワンコイン」? ~心をつなぐ10円玉~

2020年02月21日

[アサコレ!コラム]

 自動販売機で買う500ml入りペットボトルの清涼飲料。いくらで買っていますか?KBC社内の自販機は1本110円(ミネラルウォーターの場合)ですが、街の中でワンコイン100円なんてのを見つけたら得をした気分になります。

 しかし、さすがは謎の街・大阪には同じワンコインでも10円玉1コのワンコインという太っ腹な自販機があるんです。

 れっきとした500ml入りを10円で買える自販機は、大阪市福島区にある「大阪地卵(おおさかじらん)」という食品卸会社の前にあり、商品の補充や管理もこの会社が行っています。

 ただし、飲料の見本部分は「?マーク」で目隠しがしてあって、どんな飲料が出てくるかは買ってみてのお楽しみ。

 はたして、この1本10円の自販機の採算は取れているのか?ストレートに聞いてみると「取れるわけがないじゃないですか!」って、そりゃそうだ。

 では、なぜ10円なのか?実はこの会社、食品卸業の傍ら大阪と神戸を中心に約500台の自動販売機を展開していますが、その中で1本10円の自販機は会社の前にある2台だけ。

 補充されているのは、賞味期限が1~2カ月前まで近づいている「ややワケあり商品」なんです。

 売れ残ったペットボトル飲料は、処分するにもお金がかかるので、たとえ1本10円でも売ったほうがいいという考え方なんですね。

 ただし、あまり売れ残りが出ない夏場でも自販機をカラにしないように、採算割れを承知で賞味期限に余裕のある商品も投入しています。

 この10円自販機、ちょっとした観光名所になっていて、わざわざ自販機のある場所を探し当てて写真を撮っていく旅行者の方もいるとのことでした。

 M『心をつなぐ10円玉』八代亜紀

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