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毎週土曜 午前10:00~

放送内容

痛風

2020年02月22日

[過去の放送内容]

今回、痛風についてお話を伺ったのは、福岡大学病院 整形外科 講師の吉村一朗 (よしむら いちろう)先生です。

■痛風とは

痛風とは、血液中の尿酸値が高い「高尿酸血症」によって関節内に尿酸が蓄積して起きる病気です。
高尿酸血症だけではほとんど自覚症状はありませんが、
急激に尿酸値が変動したりすると、関節内に沈着した尿酸がはがれ落ちて激痛が起きます。これが「痛風発作」です。


■痛風の特徴

痛風発作が起きる場所は、一般的には足の親指の付け根ですが、その他にも、ひじ、ひざ、手足の関節などにも起こります。
高尿酸血症は食生活をはじめとした日ごろの生活習慣が大きく関係しています。
中でもプリン体を多く含むビールや、肉・魚介類を過剰に摂取すると痛風発作の要因となる尿酸が体に溜まっていきます。


■高尿酸血症のメカニズム

痛風の原因となる尿酸は通常、尿や便と一緒に排泄され、体内では尿酸の量は一定に保たれています。
しかし何らかの原因で排泄が滞ると、血液中の尿酸値が高くなって高尿酸血症につながります。


■痛風の注意点

痛風発作は通常1週間前後で痛みが治まりますが、決して治ったわけではないので、適切な治療を受けないと再発を繰り返します。
さらに進行すると、痛風結節という“こぶ”ができて、手術が必要となることがあります。
また人によっては、尿路結石や糖尿病、高血圧などの合併症を引き起こすこともあります。


■痛風の発症要因

痛風の発症要因はストレス、暴飲暴食、外傷などです。
また脱水を伴うような過度な運動は尿酸値を上げる恐れがあるので、適宜、水分を補給しながら行いましょう。


■女性も注意

痛風は一般的に男性に多いとされますが、女性も油断は禁物です。
その理由は女性ホルモンの減少です。女性ホルモンは尿酸の再吸収を抑制していますが、
50代以降では次第に女性ホルモンの分泌が減少するので、その年代になったら女性も注意をする必要があります。


■痛風の対策と治療

痛風発作が起きたら、まずは消炎鎮痛剤で発作を鎮めます。その後はできるだけ安静にして冷やすのが有効です。
発作が治まったら食事療法や薬物治療が進められます。
肥満の人は減量することで尿酸値が下がります。
また適度な運動と食生活の見直しをして、併せて水分を補給していくことが重要です。

過去の放送内容