コロナ禍の肥満
2021年01月23日
[過去の放送内容]
今回、コロナ禍の肥満についてお話を伺ったのは、貝塚病院 乳腺外科 部長の北村 薫(きたむら かおる)先生です。
■コロナ禍の肥満
食事で摂取するエネルギーと運動で消費するエネルギーがアンバランスになって、摂取エネルギーの方が多くなると肥満になります。
新型コロナ対策で家にいる時間が増えたり、テレワークになったりして、運動量が減った方が多いと思います。
家にいると普段、間食しなかった方もたくさん食べてしまったりすることで摂取エネルギーは増える、消費エネルギーは減るということになります。
■BMI
肥満度を表す目安が“BMI”という指数です。体重を身長の二乗で割って25以上だと肥満ということになります。
■コロナ禍の肥満の現状と対策
コロナ禍で外来で診ていると、“コロナだから太っちゃったんですよ”と笑ってお話する方がとても多い印象です。
コロナによって生活習慣が変わってしまったことで、エネルギーの収支バランスが崩れて体重が増えている訳なので、
対策の基本は、コロナ禍の生活の中で体重を増やさないようにするにはどうしたらいいのかを考えることに尽きると思います。
■コロナ禍の肥満対策①
対策①は摂取エネルギーを減らす、つまり食べ過ぎに注意することです。
最近では、身長や体重などを入力するだけで自分が1日に必要なカロリーが分かる自動計算ツールもあります。
「TDEE」というキーワードで検索してみてください。
■コロナ禍の肥満対策②
対策②は消費カロリーを増やす、つまり運動です。脂肪を燃やすためには有酸素運動が有用です。
自分の身長から100㎝を引いた歩幅で速足で歩きましょう。
筋肉を使うことで脂肪が燃やされますが、筋肉は20分くらいで温まって、それから脂肪を燃やし始めるので30分は続けて歩くことが大事です。
慣れてきたら、歩く時間を増やして燃やす量を増やすとよいと思います。
また、筋肉量を増やせば消費するエネルギー量も増えます。筋肉をつけるために無理のない範囲での筋肉トレーニングも大事です。
肥満にならない・肥満を進めないためには代謝を上げる必要があるので、筋肉トレーニングは必ず取り入れて継続しましょう。