「師匠の味」(福岡県福岡市)
放送内容
2024年12月01日
福岡市西区福重で地元の人から愛されている「たくしま菓子舗」。
創業は昭和57年。
多久島謙一郎さん(82)と千惠子さん(76)夫婦が、2人で店を切り盛りしてきた。
和菓子「むろみの里」はお土産としての人気も高い福重の銘菓だ。
だが「たくしま菓子舗」は経営する2人の高齢化に伴い、昨年閉店する運びとなっていた。
その話を聞いて弟子入りを志願したのが、店の近くに住んでいた松尾美穂さんだ。
松尾さんは元作業療法士で和菓子には縁がなかったが、「むろみの里」を守りたいという思いで、経営を引き継いだ。
松尾さんが和菓子の道に入って1年弱。
多久島さんのことを「師匠」と慕い、日々、味と技術を学んでいる。
もちろんこの道66年の歴史を持つ師匠の味と技術にはまだまだ届かず、「想像していた以上に大変だ」という本音もこぼしていた。
仕事のよって使う力は違ってくる。
松尾さんもこの先、和菓子職人としての体力強化が必要となってくるのだろう。
そんな松尾さんが未来に残したい風景は「室見川」だ。
小さいころからよく遊んでいた川で、銘菓「むろみの里」の名前の由来にもなっている。
最近は忙しくてあまりこれていなかったそうだが、この日は師匠の妻、千惠子さんと散歩を楽しんだ。散歩のあとにベンチで「むろみの里」を食べたのだが、長年親しんできた味をまさか自分が作ることになるとは、松尾さんも思わなかったにちがいない。
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