一人でも多くのいのちを救うために何が必要か
番組で紹介した情報
2019年07月24日
いのちを守る防災ラジオ、KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命をまもる防災について考えていきます。
今日のテーマは「一人でも多くの命を救うために 三谷教授の提言」です。
2017年九州豪雨で大きな被害を受けた東峰村で調査を行い、
防災への取り組みを続けている
九州大学工学府教授・アジア防災研究センター
センター長の三谷康浩教授にお話を聞いています。
Qいま、災害多発時代と言われて毎年のように大きな災害が発生していますが、一人でも多くの命を救うために、何が必要だと考えるか
皆さんが災害に関する情報をきちんと理解することが必要。
降雨のデータであるとか、気象庁から出るデータなど、ものすごく数が増えているんです。
例えば1時間に50ミリの雨が降りました。
その1時間に50ミリの雨が降ったという事実を、皆さんどう解釈されますか?
50ミリの雨というのが、どういう雨なのだろう?
得られた情報から、次の行動に移す知識の部分が、まだ皆さんかけていると思います。
学習してそれが行動に結びつくような知識を、きちんと学んでいくことが、自分の命を守ることにつながっていく。
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Q危険を知るということは、例えば、住んでいる場所が
どれだけ危険なのか?それをしっかり知ることも大事ですよね?
ハザードマップというもので情報提供されています。
ハザードマップも見方を間違えると、全然安全地帯ではないところもある場合があります。
例えば浸水ハザードマップ。
自分の家は浸水する、または自分の家は浸水しない。
浸水しない場所は、果たして安全か?そうではない場合も。
浸水ハザードマップにしても、土砂災害ハザードマップにしても
なんらかの想定条件というものがあります。
その想定条件を外れた場合の災害も起こります。
そういった場合、安全地帯というのは全くないんです。
そういったことをきちんと理解していれば、ある程度危険度は自分のものとなります。
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Q「地域」としてやっていかないといけないことは?
共助の部分としては、非常に難しいです。
地域の中でいかにコミュニティを形成できるか。
地域の中にリーダーがいるところは、強いです。
いろんなことをまとめたり、いろんなことを中心的に動いてくれたり。
そういう人が、一人でも多く若い人が参加して、
リーダーシップを発揮してもらうことが、地域の防災力をアップすることが
できるのではないでしょうか。
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Q災害が発生したとき、高齢者が避難せず、犠牲になることが多い。
そんな時若い方がしっかり引っ張って、逃げてもらうことが大事?
例えば、高齢者には遠方にいる子供・お孫さんからの声などは効果があります。
ほかのところで災害が起こった、これは他人事ではないんだという風に思って、災害に接していただきたい。
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<スタジオ>
百市さん感想
情報の理解って一言でいっても、ハザードマップの見方、
正しく見れているかといわれたとき、ちょっとハッとしました。
日頃の知識が大事なんだと感じました。
あと、地域性を高めることの大切さ。それが若い方の力。
そのために普段から行事に参加することが、実は防災につながっていくかもしれない。
改めて勉強になりました。
今日のテーマは「一人でも多くの命を救うために 三谷教授の提言」をお送りしました。
それでは太田さん、今日のポイントをお願いします。
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