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今年8月末の秋雨前線に伴う豪雨災害を考える 後編

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2019年10月09日

いのちを守る防災ラジオ、KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
今日のテーマは「今年8月末の秋雨前線に伴う豪雨災害を考える 後編」です。

今年8月の終わり、福岡、佐賀、長崎で秋雨前線による雨で大雨特別警報が出され、大きな被害が発生しました。私は秋雨前線の時期に大雨というイメージは正直いってそこまでありませんでした。
気象の専門家に聞いてもそういう話になります。
なぜあれだけの雨になったのか、先週に引き続きKBCの気象予報士 鈴木俊之さんに話を聞きます。

Q.先週、佐賀県大町町などで大きな被害を出した秋雨前線による大雨について話をしました。秋雨前線は対馬海峡付近にあったのですが、その南側で線状降水帯が発生した。また、いろんな要素が複合されてあれだけの雨になったということなのでしたが、あの時の佐賀県だけではなく、その後も記録的短時間大雨情報はいろんなところで出されていますよね

そうですね。記録的短時間大雨情報というと、西日本で主に発表されるというイメージがあると思います。しかし、佐賀であれだけの雨が降った後も北海道の岩見沢市、静岡県、三重県、鳥取県、宮崎県。
全国いろんなところで記録的短時間大雨情報が発表されました。
そして前線が明確にあるわけではなくて、南から暖かく湿った空気が流れ込むと、どこで記録的短時間大雨情報が発表されてもおかしくない、そんな状況が続いています。

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Q大雨特別警報は、数十年に一度の雨の時に発表されるものなのですが、福岡県で見ると3年連続で出されていますよね。記録的短時間大雨情報の頻度も例年よりも数多く出ているイメージがありますが、実際どうですか?

福岡県では、大雨特別警報は3年連続となりました。
おととしの九州豪雨時に県内で初めて大雨特別警報が発表されましたが、その時、記録的短時間大雨情報は実に15回も発表されました。
ただ、去年の西日本豪雨時や今年8月末の豪雨時は、福岡県では記録的短時間大雨情報は発表されませんでした。

Q以前もこの番組でその話になりましたけど、大雨特別警報と記録的短時間大雨情報の違いはどういったところでしょうか?

記録的短時間大雨情報は、「1時間に110ミリとか120ミリとか」、ある基準を超えた雨が降った場合に出されるものです。基準はその場所によって違います。そういった猛烈な雨が降った時に出されるんですね。
一方、大雨特別警報は1時間の雨の量ではなくて、雨が降り続いていることにより、災害が発生していてもおかしくないとされるときに出されるので、記録的短時間大雨情報が発表されなかったとしても、線状降水帯ができて、長時間にわたって、例えば50ミリとか60ミリの雨が降り続いた場合でも出されることになります。
そういった雨が降る頻度も上がっているように感じます。

しかも昼夜を問わず降るんです。先日の佐賀の大雨も発表されたのが早朝でしたよね。
そのためにもテレビやラジオ、そしてスマホなどで情報を頻繁に確認していただきたいと思います。

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Q(太田)昼夜問わずということですが、印象としては夜間や早朝にそのような雨が降ることが多いように感じます。
(百市)そういう印象ありますよね。深夜とか。確実に大雨の頻度があがっているということですよね。
そうなると土砂災害など大雨による災害があるわけですから、梅雨に限らず、年中通して備えることが大事ですね。

そうですね。これまで備えてきた梅雨の期間とか台風が迫っているときなど以外にも、例えば「春から秋にかけて」など長い期間、大雨に対する備えが重要になってきています。

●今日のポイント

今日は「今年8月末の秋雨前線に伴う豪雨災害を考える 後編」をお送りしました。

今日のポイントを太田さんお願いします。

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