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大雨で冠水した道路を避難するときの注意点

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2019年12月04日

いのちを守る防災ラジオ、KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
今日のテーマは「大雨で冠水した道路を避難するときの注意点」です。

想像してみてください。雨が激しく降っていて、おかしいなと思っていたが、家で読書をしていた。周りの雰囲気はいつもと違う。ふと外を見てみたら、家の目の前の道路が川のようになっていた。その道路を通らなければ避難所に行くことができない。そうなった場合の注意点をズバリ今日は考えます。

(百市)どうしたらいいのですか?

(太田)
まずはどこに逃げるかです。
家の中にいるのであれば、その建物のなるべく高いところで水が引くのを待つということも考えられます。それも選択肢の一つとして考えてください。
実は水に覆われた道路を通って避難するのは、その時点で大変危険なのです。
1993年の8月6日に鹿児島で大規模な水害が発生しました。8・6水害と言われるものです。その時鹿児島の放送局にいた私は、腰のところまで水につかって放送局に出社しました。幸いなことに濡れただけで出社できたのですが、今考えると本当に恐ろしいことをしたと思います。
浸水被害がでている場合、たとえ水深が浅くても、流れの速さによっては歩行が困難となります。特に高齢者や子どもは危険です。基本的にはくるぶし以上の水位には近づかないようにしてください。

なんで危険なのか、覆われた水には流れがあります。その流れの速さによっては大人でも足を取られることがあります。
それともう1つ。浸水している場合、側溝が見えづらくなっています。

ここに2枚の写真があります。
(上の写真)ここは私が今年3月に防災出前授業を行った筑後市立古川小学校から、100メートルぐらい離れたところ、九州自動車道の高架の下です。
2車線の道路があって、その横に側溝があって、水が流れていますよね。

(下の写真)それは大雨が出るとこうなります。

(百市)
もうガードレールのところまで水が上がってきていますね。

(太田)
そうなのです。ここが道路なのか、側溝なのかというのが、すべて水に覆われて、全くわからなくなります。
この写真は番組のホームページにも載せますのでそれも確認してもらいたいと思います。こういう状況で子どもたちが避難するなど、考えただけでとにかく危険です。

また、道路には排水稿やマンホールがありますよね。
先日の台風19号のときに、東京の八王子というところでマンホールから水があふれだす映像がテレビで流れていましたよね。
ああいうふうに、あふれ出した水の圧力でマンホールが本来あるべきところではなく、別のところに移動してしまっている場合もあります。そういった場合は水に覆われた落とし穴のような状態になっている場合もあるのです。

(百市)
でもそういった状況でも避難しなくてはいけない状況もありますよね。

(太田)
建物の外で災害に巻き込まれた場合や、今いる場所が危険になっている場合などでは、水に覆われた道路を避難しなくてはいけない場合というのはあるかもしれません。
本当は避けてほしいのですが、そうせざるを得ない場合は傘などで、水深を確認しながら避難するようにしてください。

(百市)
ほかにこうすればいいというようなことがありますか

(太田)
避難するときに長靴は避けてください。
長靴で避難すると水が長靴の中に入って、水圧で動けなくなったりします。運動靴をはいて動きやすいようにしてください。
それともう1つ注意点があって、決して1人では行動しないようにしてください。万が一流されたときに、すぐに対応できるように複数の人数で移動する、そういうことをぜひやってください。

(百一)
周囲への声がけというのは基本ですけど、ここでも大事になるということですね。

●今日のポイント

今日は「大雨で冠水した道路を避難するときの注意点」についてでした。
今日のポイントを太田さんお願いします。

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