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被災者の声を聴く~八女市星野村 後藤富美子さんの思い その4

番組で紹介した情報

2020年01月22日

いのちを守る防災ラジオ、KBC防災解説委員の太田祐輔です。
山田優子です。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
今日のテーマは「被災者の声を聴く~八女市星野村 後藤富美子さんの思い その4」です。
4週にわたって、八女市星野村で民宿ととっても美味しい食事を出すお店、「ふみちゃんとみそ汁屋さん」を営む後藤富美子さんの声をお届けしています。
2012年の九州北部豪雨で、星野村では甚大な被害が発生しました。
その時に大きな被害を受けた後藤富美子さんに、何に備えればいいのか 地域での取り組みについて お話を聞きました。

(太田)災害に対して、地域で取り組むべきことって、どんなことがありますか?

(後藤)今となっては水害が教訓になって、隣組長や地域の班長さんが地域で任命されて、その方に行政から災害についての連絡が来るようになりました。
防災行政無線のラジオも八女市では配布されましたので、その防災ラジオを通じて、不安な時は情報が入ってくるようになりました。
そして地域の人間で集まって、お互いに助け合いながら、もし災害が起こりそうな時に自宅から離れるようなことがあれば、隣組長さんに「私はここにいきますから」って、みんなが行き先を伝えるようになりました。
それをしておかないと、「あの人がいない」ってことになりますもんね。切羽詰まった状況でその人を探さなきゃいけなくなって、それで被害が拡大する可能性もありますもんね。

(太田)災害の教訓として、この地域ではそういうことを住民のみなさんが意識するようになっているのですね。
被災地じゃないところに住んでいる人たちが、被災地に対してできることはありますか?

(後藤)今私が経験したのでは、ボランティアで来ていただいて、助けていただきました。私たちではできない部分がありますからね。厳しい状況でも「行って手伝わないと」と言って、星野村まで来てくれました。それはすごく助かりました。あの時におにぎりをたくさん作って持ってきてくれたのをいまでも覚えています。もう涙ながらに食べました。

(太田)発災後、しばらくたってから被災エリア以外の人ができることってどういうことがありますか。

(後藤)一つ思ったのが、テレビ局が取材によく来ていただきました。
「どんな状態ですか? こんな状態です」って言ってきて、ひどいところがいっぱいテレビに映るのですよ。でもそのあとに「こんなに元気になりましたよ」ってあんまり伝えてくれないのですよね。取材にこられなかったのが残念でした。災害は起こってしまった。でも住民はがんばっている。今はこんな状態で、こんなに元気になったというのをもっと伝えてほしかったというのはありますね。
「こんなに元気になった。だから星野村に行ってくださいね」というメッセージが伝わる番組をもっと作ってほしいですよね。

(太田)それはマスコミの大きな反省点ですね。そしてそんな風に星野村が元気になったということを知ることで、いろんな人に被害にあった地域に来てほしいというのはありますよね。

(後藤)星野村は道路も通れる。行くことができる。そして、みんな元気でいる。だから「星野村の星を見に行こうよね」「お茶を飲みに行こうよね」ってなってほしい。
そうすることが復興につながるのです。


(山田)お話を聞いて、被災地からはなれたところに住んでいる人でもできる支援があると感じました。復興まではどうしても時間がかかると思いますけど、そういう被害があったことをそれ以外の地域の方はわすれてはいけないですよね。

(太田)我々マスコミも当然そうです。長いスパンで被災地によりそって伝え続けなきゃいけないですよね。

●今日のポイント

今日のテーマは「被災者の声を聴く~八女市星野村 後藤富美子さんの思い その4」でした。
それでは、太田さん 今日のポイントをお願いします。

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