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日本赤十字社福岡県支部の災害救護活動 被災地で何を行い、何を感じたか3

番組で紹介した情報

2020年10月21日

「KBCラジオ みんなで防災!」KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

5回にわたって「日本赤十字社福岡県支部の災害救護活動を紹介しています。
テーマは「被災地で何を行い、何を感じたか」。きょうはその3回目です。
今年7月に発生した熊本県球磨川の豪雨災害の際、日本赤十字社福岡県支部の医療救護班として現地に赴いた、福岡赤十字病院の医師 本山健太郎外科部長に、今週も引き続き話を聞きました

(太田)災害が起こる前に我々がこんなものを準備しておけばいいよというアドバイスがあったら、是非とも教えて下さい。

(本山)まあ我々が困ったのは、お薬。通常飲んでいる薬です。例えば喘息や糖尿病の薬がなくなりました、流されてしまいました。で、「何を飲んでいましたか」って言っても、なにを飲んでいるのかがわからない方がいました。
確かにおくすり手帳とかがあれば非常に助かるのですけれども、実際にはおくすり手帳も流されたりしてるんですね。
ですから、ときどきその避難セットを用意する時に、おくすり手帳の最新のページをコピーして一枚はさんでおくなど、そういったことをしておいていただければ、それの代替となるお薬などを、私たちが持っていっていればお渡しすることができます。
そういったひと工夫しておられると持病のある方は安心かなと思います。

(太田)お薬手帳のコピーがあるかないかで、対応のスピード感が違ってきますよね。

(本山)やはり同じ系統、同じ疾患の薬にしても本人にとってそれが合うか合わないかっていうのがあるのです。やはり日頃通院されている先生方はその患者さんを何年も見られてそれでその中で一番合っている薬を出していますよね。だから、それが突然喘息だからって言って、喘息の一般の薬を出してそれがあうかどうかっていうのはまた別問題です。でやはり一番日頃使われている薬が少しでもわかるとそれは我々にとっても非常に処方をしやすいと思っています。

(太田)人を相手にするお仕事でこれは本当に難しい質問かなと思いますが、普段の病院で患者さんと接する場合とそれから被災地に赴いてそういう病気の方とかいろんな方と接する中で何か違いみたいなものって、あったりするのでしょうか?

(本山)注意して気にしておかなければいけないこととしては、日頃の診療は我々も日常ですし、患者さんも日常生活があっての生活の土台がしっかりしている中での話ですね。だから病気に関してだけの話で済むのです。
しかし、被災地に入った場合に考えとかないといけないのは、我々は2、3日したら元の生活に戻れるわけですね。だけれども、被災地の方はその状態がずっと続きます。
その日のこと、あるいは1日2日だけのことを考えていてもダメなのです。
その後その方たちがその避難所でずっと生活していく上で、継続的な処置とか継続的な治療が必要になった場合はどうしてあげればいいかっていうことを考えて、それでその橋渡しをしていくことがおそらく大事なんじゃないかなと思いました。

(百市)最後のところにありましたけど、その場だけの医療支援、単にお薬を渡してあげるとか、治療したりだけでなく、被災地の方のもっと先のことを考えて医療支援をされているのだとわかり、心強いと感じました。

【今日のポイント】

5回にわたってお送りする「日本赤十字社福岡県支部の災害救護活動~被災地で何を行い なにを感じたか」について。
今日は、その3回目でした。

それでは今日のポイントを太田さんお願いします。

(百市)このような日本赤十字社の活動は、みなさんからの寄付によって成り立っています。
寄付の方法など詳しくは、日本赤十字社 福岡県支部(http://www.fukuoka.jrc.or.jp/)のホームページをご覧ください。

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