客同士のキューピッド役も 子どもたちを100年見守り続ける文具店 ~ふるさとWish大刀洗町~
2019年07月09日
[今日の番組情報]
子どもたちの教科書や文房具はどこで買っていますか?
昔(といっても10年くらい前まで)は、ネット通販は今のように主流ではありませんでした。通学路に文房具屋があって、そこに学校用品がなんでも売ってあったものです。ノートがなかった!やばい、と朝になって思い出しても大丈夫。文房具屋さんは子どもたちのことをお見通しですから、朝早くからお店を開けています。「あんた、まーた忘れたんね」なんて、軽口たたいてくれたりして。
福岡県大刀洗町の「境新文堂書店」では、そんな懐かしい光景が日常にあります。同店は「書店」とはいうものの、教科書、体操着などの学校用品から駄菓子まで扱う、子どもたちの憩いの場。切り盛りする、3代目の境昌春(しょうしゅん)さんと妻の英香さんにアイタガールのハラミキこと原実記が、KBCラジオ「PAO~N」の中継でインタビューしました!
文房具屋さんがキューピッド?!
この地に店を構えて約100年。あんどんの油売りから始まった店は、近くに小学校や中学校があることから、次第に学用品を取り扱うようになりました。今では、親子2代で通う人たちもいるそう。昌春さんは、子どもたちにいろんな“マナー”を教えることもあります。「買い物の仕方や自転車の置き方を教えています。最近は、子どもがお小遣いを持ってお菓子を買いに行く”学びの場”が少なくなりました。だから、私が場所を提供しようと思って」
長年、たくさんの子どもたちを見てきた境さん。キューピッド役になったことも多いとか!「大体わかっちゃうんですよ、あの子はあの子が好きだって。だから、ちょこっと誘い水をかけるとね。ふふふ」とほほ笑む境さん。そのまま結婚したカップルが、何組もいるそうですよ。
とても仲良しで笑顔が素敵な境さんご夫婦。「ずっと一緒にいて喧嘩はしないんですか?」とハラミキが聞くと、「うーん、しないですねぇ」と穏やかに答える昌春さん。横にそっと寄り添う英香さん。きっとこの温かい雰囲気に誘われて、町の人たちも通い続けているのでしょう。
■境新文堂書店
福岡県三井郡大刀洗町本郷4723