放送内容

大雨特別警報って何

2019年06月12日

[番組で紹介した情報]

いのちを守る防災ラジオ、KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
ゲストは、KBCお天気センター気象予報士 鈴木俊之さんです。

最近この時期によく聞く言葉です。
今週のテーマは 「大雨特別警報って何」です。

Q.鈴木さん、ずばり大雨特別警報とは何でしょう?

はい、数十年に一度の降雨量が予想される場合に気象庁が発表する警報で、2013年(平成25年)に運用を開始しています。広範囲で、降水量や土壌雨量指数が「50年に一度」の指標を超えた場合に出されます。

大雨特別警報ができた経緯ですが、2011年(平成23年)9月に紀伊半島で死者・行方不明者98人の大被害をもたらした台風12号(紀伊半島大水害)の時に、警報発表後にもさらに大量の雨が降って危機が高まったのに伝える方法がなかった、という事態があったことなどを受けてつくられたものです。
特別警報が出る前の段階で避難などの行動に移るのが基本ですが、何らかの事情で対応できなかった人に対して、【最後の一押し】(災害に対する気象庁の危機感を伝えるため)で「尋常ではない状態」を伝えるためのものになります。

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Q.「猛烈な雨が降っているが、特別警報が出てないから大丈夫だ、特別警報が出てから逃げよう」という考え方は間違い?

はい、特別警報を待つのではなく、大雨特別警報が出されたときには、避難し終えている状況にしなくてはいけません。

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Q.これまで大雨特別警報が発表された例としては‥

<「特別警報」が発表された代表的な事例>

■ 2017年の九州豪雨(九州北部豪雨)
■ 2018年の西日本豪雨

なお、特別警報の運用開始前の九州北部豪雨(2012年)も、大雨特別警報に相当するといわれています。

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Q.もし特別警報が発表されたら?

特別警報が発表されたときは、市町村からすでに発令されている避難情報に直ちに従うなど、適切な行動をとることが重要です。ただ、すでに外出が危険な状態に達している場合には、無理をせず家の中のより安全な場所にとどまってください
そのためにも、平常時から、避難場所や避難方法、家族間での連絡手段、お住まいの市町村からの情報を入手する方法などを十分確認することが重要です。

●今日のポイント

今日は「大雨特別警報」の話でした。今日のポイントを太田さんお願いします。

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