放送内容

地域防災の現場から 1

2020年11月25日

[番組で紹介した情報]

「KBCラジオ みんなで防災!」KBC防災解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

今日から7週にわたって「地域防災の現場から 1」というテーマで、博多あん・あんリーダー会副会長で田島公民館長の上野直美さんに話を伺います。
初回の今日は上野さんが防災に取り組むようになったきっかけについてです。

(太田)上野さんが防災に取り組むようになったきっかけはどういったことだったのでしょう?

(上野さん)あるときに、地域でワークショップなどを実施するファシリテーターを育てようという研修に参加しました。その研修は街づくりや子育てなどいろんなことをやろうという研修でした。その中に「防災」というワークショップがありました。そこで初めてDIGと言われる「災害図上演習」を行うワークショップに出会いました。
それがとても面白くて、私がそれまで抱いていた防災訓練のイメージとはまったく違うものでした。これは楽しいなと思って、何度か教えていただいた先生のところに行って、経験を重ねていきました。
そしてそれを地域に広げていったら面白いのではないかと思った時に、もう少し「防災」のことを勉強した方がいいなと思うようになりました。それが防災に取り組むようになったきっかけです。

(太田)DIGというのは「災害図上訓練」とも言われますが、イマジネーションを膨らませながら、どう災害に対応するかを考えるものですよね。

(上野さん)自分の町をしっかり知ることができるのですよね。自分の住んでいるところでも、地図上で「どこに」ってことになるとわからなかったりします。「広場はどこ」「川はどこ」って感じになったりします。そういうことを知るもの楽しいですし、こういう災害が起こった時に、どう逃げればいいかを考えるのも楽しいです。わざわざ出かけなくても、高齢者でも、子どもでも、人数もそんなにいなくてもできるというのがいいです。

(太田)そのDIG(災害図上訓練)をきっかけに「防災」に興味を持つようになって、福岡市のリーダー育成講座にも参加されるようになったのですよね。

(上野さん)そうです。「防災」が面白いな、もっと知りたいなと思った時に、福岡市が「博多あん(安全)・あん(安心)塾」という防災士の養成講座をするという話を聞いたので、これは面白そうだから参加しようと思いました。それに加えて、その矢先に福岡西方沖地震が発生しました。「福岡西方沖地震がおこって、その防災講座がある」。これは防災について取り組むチャンスだからと思って受けることにしました。

(太田)卒業したメンバーとも今一緒に活動されているみたいですね。

(上野さん)そうですね。「博多あん(安全)・あん(安心)塾」は、今年も開催されています。
今年が16期生になります。私は1期生です。私の時には100人ぐらいのメンバーがいました。このまま研修終わって別れ別れになるのももったいないなと考えました。一人でできることって限られているのです。何人かとは連絡先を交換し、連携するかもしれないけど、それも実は難しいかもしれない。だったら有志でゆるくでもいいからつながるグループを作ろうということになりました。
それが「博多あん・あんリーダー会」です。
それが今でも続いていて、その中でも私は活動しています。

私がたまたま事前に「DIG(災害図上訓練)」を知っていたことも大きかったと思います。私たちでできるスキルって、博多あん・あん塾で学んだDIGしかなかったのですよね。それを地域で生かしていくにはどうすればいいだろうということも考えました。

【今日のポイント】

(百市)上野さんご自身が、防災についてすごく楽しんで考えているが伝わってきました。わたし、「DIG」と言われる災害図上演習を初めて知りました。
お子さんからお年寄りまで、場所を選ばないですし、防災という観点だけではなく、「DIG」を使って、私自身も自分の町をもっと知りたいなって思いました。

「地域防災の現場から 1」
博多あん・あんリーダー会副会長で田島公民館長の上野直美さんに防災について取り組むきっかけについて話を聞きました。

それでは今日のポイントを太田さんお願いします。

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