KBCの舞台裏
“シリタカ!”放送スタート 掲載:2018年4月
長岡大雅で大丈夫か。多くの方がそう思ったに違いない。私自身、MC起用が決まるまでほとんど会話をしたことがなく、よく知らなかった。「ドォーモ」に出ている、アナウンサーらしからぬ、でも、得体の知れぬエネルギーを感じる男…。そこで、番組が始まる2か月ほど前からメールで「交換日記」を始めた。長岡が自ら気になる新聞記事を選び「コメント」する訓練だった。読んで直感した。内容はさて置き、この男、好奇心だけは旺盛だ。「シリタカ!」はその名の通り、地元の視聴者の「知りたい」に応えていく番組だ。長岡は視聴者代表であり、知ったかぶりをせず、かしこまらず、正直に、ニュースに向き合っていく。同時間帯の他局にはない番組スタイルをこの男なら実現できると確信している。長岡を支えるのはフリーアナウンサーの髙﨑恵理さん。熊本地震や九州豪雨では連日、現場を駆け回った、経験豊富な取材者でもある。脇を固めるのは、ニュース担当の細谷めぐみアナウンサー、駆け出し気象予報士の松下有菜さんも伸びしろたっぷりで楽しみだ。
九州沖縄ネットゾーンも大幅にリニューアルした。ブロック各局のアナウンサーが毎日、中継で登場する。負担の大きい演出だが、各局とも全面協力していただいている。深く感謝したい。
四半世紀余り続いた「ニュースピア」を引き継いで「シリタカ!」は誕生した。先輩方が築き上げた伝統に敬意を表しつつ、私たちは新たな時代を切り開いていく。「シリタカ!」は報道部とタッグを組んで作り上げる番組だ。強力なコラボレーションで「夕方もKBC」と言われる番組を目指したい。ピア(桟橋)から出航した「シリタカ号」は、まだまだ不安定な小船だ。乗組員がたくましく育ち、大海原をすいすいと進めるその日まで、どうぞ長い目で見守っていただきたい。
年末、“「ドォーモ」を離れる”と聞いたとき、ショックを隠せませんでした。この番組に携わった6年半は、僕の“人生”そのものでしたし、一生携わって行くものだと真剣に信じていたからです。同時に自分のような非常識で世間知らずの人間が「夕方の番組」を担当することに恐ろしさも感じていました。会社を辞める事さえ考えました。でも、船はすでに出航し始めており、乗っている方々がたくさんいました。まずは自分と皆さんのために船を一生懸命に漕ぐことにしました。大丈夫か?とか気は確かか?と危惧する声をあちこちで耳にしますが、非常に有難いです。全てのネガティブな声を越えていきたいです。そして、福岡で一番支持される「夕方の番組」になります。皆様にご迷惑おかけするとは思いますが、どうぞ少しでも応援して頂けると有難いです。よろしくお願いいたします。