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アサコレ!コラム

柳川の北原白秋記念館にぜひ! ~あわて床屋~

2020年10月16日

[アサコレ!コラム]

 地元柳川にまつわる意外な記事を見つけました。福岡県柳川市の観光施設「北原白秋の生家」が存続の危機にあるんです。

 新型コロナの影響で入館者が減り、資金不足になったのがその理由。運営している公益財団法人北原白秋記念財団は今月から寄付を呼びかけています。

 白秋生家の開館は1969(昭和44)年。造り酒屋だった生家を復元し、白秋の著書や遺品などを展示、85年には隣接する酒蔵の跡地に「白秋記念館」が開館しました。

 入館者はその85年度から増加し、93年度まではほぼ毎年20万人以上が訪れ、著名人の来館も多く、湯川秀樹、遠藤周作、阿川弘之、森繁久彌といった方々のサインが残っています。

 しかし、入館者は90年代後半から減り始め、昨年度は4万1600人、新型コロナの影響で観光客が激減した今年度は、4~9月の半年で約2900人にとどまっています。

 一年間の運営費は約4600万円。柳川市からの指定管理料1300万円と入館料(大人600円)、グッズ販売で賄っていますが、収支の均衡には年間4万人の入館者が必要です。

 このままでは運営が困難なため、1口1万円の寄付を募り始め、コピー用紙や文具類の現物寄付まで呼びかける厳しい情勢です。

 ただ、一方でこんな意見もあります。「最近は柳川市民でも白秋の業績を知らない人が多い。コロナ禍の今こそ“白秋は郷土の誇り”という思いがもっと広がるような取り組みをすべきだ」と。

 日本を代表する詩人であり童謡作家で歌人。今なお歌い継がれる童謡を数多く発表し、三木露風と並んで活躍した時代は「白露時代」と呼ばれる…ってまさにひとつの時代を築いた偉人ですが、その実績を知らしめるためにはやっぱり音声媒体での照会が欠かせないわけで…。

 M『あわて床屋』由紀さおり・安田祥子

 同じ北原白秋作品でも、ベテランのお二人にかかると、ひと味もふた味も違いますね。

 ※このコーナーは、日々報じられる数多くのニュースの中からピックアップした話題を再構成しています。

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