KBCラジオ みんなで防災！

「ＫＢＣラジオ　みんなで防災！」
KBC防災解説委員の太田祐輔です。山田優子です。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
今日のテーマは「日本赤十字社の防災への取り組み　青少年赤十字事業について」です

今月５月は赤十字運動月間です。
災害時の救護　救援活動に重要な役割を果たしている日本赤十字社の活動についてお送りしています。

今日は日本赤十字社福岡県支部　組織振興課　緒方　一夫（おがた　かずお）さんに青少年赤十字事業について話を聞きました。

（緒方）青少年赤十字は、児童・生徒が赤十字の精神に基づき、「健康・安全」「奉仕（ボランティア）」「国際理解・親善」という世界共通の３つの実践目標を掲げて学校教育の中で展開されているものです。
苦しんでいる人、困っている人がいれば手をさしのべ助けるという赤十字の人道の心を軸に、ひとりひとりが持っている優しさや思いやりを大切に、自分が、自分で、自分から「気づき・考え・実行する」活動です。
保育園・幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校が対象となります。

〔参考資料〕
（昨年度末の資料）　・全国の加盟校数　14,435校　
（全国の学校の約35％）
　　　　　　　　　　・全国のメンバー数　3,405,451人
　　　　　　　　　　・全国の指導者数（先生方）　225,506人
（福岡県の資料）　　・福岡県の加盟校数（現在）　326校
　　　　　　　　　　・福岡県のメンバー数　128,931人

（緒方）内容としては青少年赤十字防災教育プログラム「まもるいのち ひろめるぼうさい」を活用した防災学習や「災害が起こったときに」を活用した体験学習、非常食体験などです。学校等から要請があれば、児童・生徒、教職員、保護者を対象に、防災についての出前授業や体験学習を行っています。

昨年度は１９回防災教室等に出向きました。救急法等もとても大切で保育園から高等学校、特別支援学校まで１５０回ほど講習に出向いています。
昨年度の特徴として、防災キャンプを実施する学校に呼ばれ、防災・非常食・救急法をセットで出前授業したりしました。また福岡市が取り入れた５年生の一次救命処置の講習依頼が増えてきました。

（太田）いま私が持っているのが「まもるいのち　ひろめるぼうさい」という日本赤十字社の防災に関する教材です。
「大気の状態が不安定な時に、危ない場所はこんなところ」だとか、イラストなどを使って、具体的に子どもたちに自分たちで気づかせるようなそんな内容になっていますね。

（緒方）阪神淡路大震災や東日本大震災などの大規模災害では、亡くなられた方の約9割が即死でした。「災害からいのちを守る日本赤十字社」の確立をめざすため、教材の制作が開始されました。
平成27年1月に教材である青少年赤十字防災教育プログラム「まもるいのち　ひろめるぼうさい」が完成し、27年度に日本全国すべての学校（小・中・高・特支）に配付しております。
未来を担う子どもたちには、自然災害の正しい知識をもち、自ら考え、判断し、危険から身を守る行動がとれるようになってもらいたい、自分の命は自分で守り、人を助ける人になってほしい、という願いのこもった教材です。
学年に応じた指導案やワークシートが入っていて、映像教材も豊富です。
　　　
（太田）子どもたちに防災教育を行う意味はどういったことでしょうか？
　
（緒方）将来、いつ、どこで、どのような災害に遭遇するかわかりません。
防災教育を行うことによって災害に対する正しい知識を持ち、災害が起こった時や起こりそうなときに様々なことに気づき、自ら考えて、自分の命を守る行動がとれるようになることを目指しています。
また、家族で話し合うことや、災害に対する備えを行うことを大切にしています。
赤十字の基本精神である人道を実現していくこと、すなわち、自分の命を守った後、苦しんでいる人、困っている人がいれば手をさしのべ助けるという行動に向かう人が増えてくれることを信じています。

（山田）緒方さんがおっしゃるように災害はいつ、どこでだれが巻き込まれるかわからないですよね。だから子どもたちに義務教育の中で災害について教えることは大変意味があることだと思いました。

今日のテーマは「日本赤十字社の防災への取り組み　青少年赤十字事業について」です
それでは今日のポイントを太田さん。お願いします。

（山田）この日本赤十字社の活動は、みなさんからの寄付によって成り立っています。
寄付の方法など詳しくは、日本赤十字社　福岡県支部（http://www.fukuoka.jrc.or.jp/）のホームページをご覧ください。