放送内容

出水期を前にこの時期に何をするか

2021年04月28日

[番組で紹介した情報]

「KBCラジオ みんなで防災!」KBC防災解説委員の太田祐輔です。

百市なるみです。
毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

今日のテーマは「出水期を前にこの時期に何をするか」です。
防災教育が専門の九州大学の杉本めぐみ准教授にお話しを聞きました。
この4月というのは、新生活を始める方が多いですよね。
その新生活の中で、どう災害に備えればよいのかというお話を聞いています。

それと、私と杉本先生が編集に参加した今年から学校現場で使われる福岡県の小学校高学年向けの防災についての副読本についても話を聞いています。

(杉本) 3月、4月というのは、新年度に向かって、転勤・入学の時期になります。 要するに、新生活の場所に新しく移って、自分が今まで知らない場所に移るということは新しいリスクに遭遇するということです。

残念なことに2016年の熊本地震では、東海大学の阿蘇キャンパスの木造建築のアパートで一年生が亡くなりました。
ほぼ45年前に建てられた木造のアパートのまま皆さん住んでいらっしゃった。
今、自分の住んでいる土地が安全なのか、どうやって避難場所に行くのか、でそれはひとつだけのルートでなくて、複数のルートを確認しながら、安全に避難場所に行けるというところまで確認してほしいというのが、今のこの時期にやるべきことだと私は考えております。

今までは、お母さんや奥さんに頼っていた非常用持ち出し袋についても単身赴任になった場合はご自身で用意しなければならない。
そういった意味で非常用持ち出し袋の再点検も必要だというふうに私は考えます。その上で今回のコロナという事において、ちゃんと防疫対策もその非常用持出し袋の中に入っているか、マスクが余分に入っているかということも確認していただければと思います。

今やらないと6月に間に合いません。ちょっとずつやろうと思っていうのはなかなかできないことですので、ぜひ今のこの時期にすぐ行ってください。そして、5月6月に安心して出水期を迎えていただければと考えます。


この度、福岡県では命を守るガイドブックとして、地震津波編の副読本が完成しました。小学校4年生から6年生向けなのですが、実は先生向けの指導参考資料というのもついていますので、大人から子供まで誰でも学べます。
非常に良いガイドブックができたと私たち自身が自負しております。
是非、ダウンロードして無料で見ることができますので、是非とも見てください。

実はですね、私自身このハンドブックに先生役で似顔絵が出ておりますので、どれが私だかというのも是非、確認していただければと思います。

そして、何よりも絵がたくさんあるので、子供さんにも楽しめるような内容になっていますし、大人の方にも非常に難しい地震の解説の用語も詳しく詳細に載っています。福岡県には、日本海側の津波のリスク、瀬戸内海の中央構造線のリスク、そして南海トラフと非常にたくさんの津波のリスクと地震のリスクがあります。
そして、新しい断層も糸島半島に見つかっています。
断層は今のところ7つ確認されていますので、ぜひ自分たちの地震と津波のリスクをこの災害ハンドブックの中から学んで頂ければと思います。

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福岡県防災教育副読本地震・津波編(小学校高学年用)「命をまもる!!ガイドブック」

[ダウンロードURL]
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/bousai-hukudokuhon2.html
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(百市)新生活が始まるこの時期ならではの話ですね。何かと慌ただしい日々を過ごしていると、この避難場所やルートの確認、自分の新しいエリアのことを詳しく知ることや、非常用の持ち出し袋の点検って、何かと後まわしにしてしまいがちじゃないですか。でも、豪雨が来るかもではなくて、必ず来ると思って備えるということが大事だと学んできましたので、時間ができた時にするのではなくて、時間を作って自らの防災と向き合うという時間が本当に必要なのだと思います。

(太田)まずはハザードマップをしっかり見て下さい。



【今日のポイント】

(百市)今日のテーマは「出水期を前にこの4月に何をするべきか」
防災教育が専門も九州大学の杉本准教授に話を聞きました。

それでは今日のポイントを太田さんお願いします。

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