放送内容

筑後の防災おじさん 吉武章さんに聞く その5

2022年03月16日

[番組で紹介した情報]

「KBCラジオ みんなで防災!」
KBC解説委員の太田祐輔です。
百市なるみです。
(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

(百市)今週は「筑後の防災おじさん 吉武章さんに聞く その5」です

(太田)防災服姿で様々な場所で、防災啓発活動と災害復旧のボランティア活動をされています筑後市の防災士 吉武章さんに防災への思いについて話を聞いています。
地域で避難訓練を自治体と連携して行うなどの活動をしている吉武さんは災害に備えて地域でどういう取り組みをすればいいと考えているのでしょうか?


(太田)地域として取り組まないといけないこととしては、どんなことが考えられますか?

(吉武)実際に、弱者の方、車椅子の方をどう助けるかです。
実際にそのご家庭にいって、状況を確認してください。例えば車椅子生活をしている人は、外へ出ているときは車椅子を利用しているかもしれないですが、家ではいつも車椅子に乗っているとは限らないです。椅子に座ってご飯食べているかも分からないし、時間帯によっては寝ているかもわからない。その家庭、家庭の状況は家の作りが違うのと同じように違います。その足の不自由な方をベッドから車椅子に乗せるにはどうしたらいいのか、イスからどうしたら車椅子に乗せられるのか、乗せて今度玄関に来たとき、廊下から下におろすとき、どのようにして操作をしておろすか、降ろしても玄関から外に出た時に、砂利道なのか舗装されているのか。そういうことを確認するようにしてください。
プロのヘルパーさんはそういうことは、ちゃんとできます。
だけど、地域住民の方はそういう経験がなかったら、できません。だからそういう訓練、家庭、家庭に合わせた訓練もやらなきゃいけない。だから校区単位では広すぎるのです。隣組のような小さい単位でやらなきゃいけないのです。

(太田)「共助」という意味で、地区での防災を考える上で一番大事なことは何ですか?

(吉武)リーダーになる人が、1年2年じゃなくて、5年6年って継続していただける方を選ばなきゃいけない。そして、その5年6年の間に次の人を育てていくということです。任期が過ぎたらもう関係ないっていう人が非常に多いのです。
それでは全然よくならない。何年もやって、防災に関わっていってその間に若い人たちを育てていけるような熱い心を持った人たちになっていただきたいなと思います。そしてあとは、「訓練」をするということです。訓練以外僕はないと思います。体で覚えることが大事です。

(百市)言われてみれば、車いすの方のお話で、そういった方々が家の中でどう過ごされているのかわからないですよね。またベットから車いすに、車いすから車に移動したいと考えている時に、お手伝いしたいという気持ちがあっても、私自身、やったことがないので、どうやっていいのか、きっとわからないと思います。
だから想いがあっても、出来ない。となれば、訓練しないといけない。でも、自分が住んでいるエリアにおいて、どこで訓練しているのかもわからない。なので、訓練を実施している場所を知ることが、第一歩だと感じました。

(太田)そこまで踏み込んだ訓練が、やれていないところがほとんどだと思います。
地域で取り組めるところがあれば、ぜひ取り組んで頂きたいですね。
防災というのは、地域のチカラが試されているので、ぜひお願いします。



(百市)今週は「筑後の防災おじさん 吉武章さんに聞く その5」をお送りしました。
太田さん 来週は?

(太田)被災地に足を運び被災者と向きあい、その経験をもとに防災啓発活動を進めている吉武さんが自治体や首長に対して感じていることを聞いています。

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