放送内容

過去の災害に学び、どう備えるか その7

2024年08月28日

[番組で紹介した情報]

(太田)「KBCラジオ みんなで防災!」KBC解説委員の太田祐輔です。
(百市)百市なるみです。

(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

(百市)今週は「過去の災害に学び、どう備えるか その7」をお送りします。

(太田)過去の災害の記録を掘り起こし、「まさか」ではなく「いつか」発生することを前提に防災に取り組むことを提唱している九州大学工学研究院 環境社会部門の西山 浩司助教のお話をお届けしています。
今週は、「共助」の観点から、われわれは災害にどう備えなくていけないのかを聞きました。

(西山)やっぱり地域って、特に耳納山の周辺の地域の人たちは横のつながりが強いですよね。顔と名前がみんな一致しているようなそういう地域じゃないですか。
地域の取り組みとしてやっていく、つまり「共助」ですね。
そこがすごく重要になっていて、誰がどこに住んでいるのか地域でちゃんと確認しておくということ。
いや、わかっていると思うのだけど、地域の中で共有しておくということはやっぱり大事ですよね。
その中で、例えば谷に近い、谷のそばにいる人とか、あとは崖のそば、あとはため池の真下とか危ないですよ、そういったところに住んでいる人たちが、どういう人たちなのか。どれぐらいいるのか。
そこに体の不自由な方がいるのか、そういうことをしっかりと把握するということ。
そして、いざ起こるときには、これは以前お話をちょっと聞いたのですけど、竹野地区ではですね、電話連絡網を使っているところがあるのです。

去年のまだテスト段階ということですが、これから使っていくような形になるのではないかと思うのですね。
それで、そういったのを使ってですね、谷のそばにいる人とか、そういう危険な場所にいる人たちにどんどん伝えていくべきだと思うのですね、早めに避難してくださいと。
だからもう前の日に行動を取ってくださいねっていうのもやっぱり促して行った方がいいのではないかなと思いますね。
まずできるところというのはそういうところですね。

(太田)地域の中でもどこが危ないのか。どんな人が住んでいるのかを把握することで、避難を促したりとかということですね。

(西山)横のつながりがやっぱり強い地域だからこそできるのですね。
「共助」ってそこを活かさないといけないので、そこを活かさなかったらやっぱしなかなかできない、防災難しいですよ。

(太田)今後ですね、少子高齢化でその辺りの人たちもだいぶ少なくなっていって、その中で結びつきをどうキープするのかっていうのを大変かなと思うのですけど。

(西山)そうですね。大変だなぁそれはね。もう今から少子高齢化で、それもずっと感じ取ってはいるのですよね。
これを将来、これからあと10年20年経ったらどうなるのだろうって。私の行っている地域はほとんど 高齢化しているので60歳以上というかもう 70歳以上の方 ばかりになっています。
あと10年経ったら、若い人どれだけいるのだろうと思いますね。少子高齢化って、そういうところも大きく影響してくるので、防災というか、 こういう地域の防災にももろに効いてきますよ、そういう悪影響が。そこはすごく危惧しているところですね。

(太田)難しいですね。防災に取り組むことでまた地域を作るとか、逆手にとって何かをするみたいなものもできればいいかなって思うのですけど、難しいですよね。

(西山)難しいですよね。

(百市)地域の繋がりがどんどん希薄化していく現代の中で繰り返される災害に対しては地域でしっかりと取り組んでいく必要があるわけですよね。
さらに少子化っていう、でも少子化していく中でも、未来の子供たちに防災を繋いでいくためにはこの防災に取り組む地域の繋がりの大切さを、私たち大人が背中で見せていかなきゃいけないなとすごく感じました。
私も今まで以上に横との繋がりを意識して、地域参加していこうと思いますね。

(太田)都会などでは逆に、防災の取り組みを通じて、地域が一体化するとかということも、「防災」をキーワードにおこなっていくということも大切だったりするのですね。
ただ田舎の方では、少子高齢化が進んでいる中でどうするかというのは、地域全体で考えないといけない問題になっていますね。

(百市)KBCラジオみんなで防災
今週は「過去の災害に学び、どう備えるか その7」をお送りしました。
太田さん、来週は?

(太田)西山先生が取り組まれている梅雨時期の降雨量予想について、その可能性も含めて伺います。

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