大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その1
2024年11月06日
[番組で紹介した情報]
(太田)「KBCラジオ みんなで防災!」KBC解説委員の太田祐輔です。
(百市)百市なるみです。
(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
(百市)今週は「大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その1」を お送りします。
(太田)令和2年(2020年)7月に大規模な浸水被害に襲われた大牟田市
最大で1.9mの浸水被害が発生した樋口町周辺では床上浸水681世帯、床下浸水312世帯を数え、1人の尊いいのちが失われました。
発生当時も災害対応の陣頭指揮にあたった大牟田市の栗原敬幸防災危機管理室長にお話しを伺います。災害を受けて大牟田市の災害対策はどう進んでいるのでしょうか?
(栗原)インフラ面については、工事をもう取りかかって、まだ完成っていうところまではなかなか行ってないんですけど、まず一番大きなのは、被害が大きかった地区の排水ポンプ場を新たに建設を着手してます。で、既存のポンプ場についてもですね、停止することがないように、耐水性、水に浸からないような取り組みも行っております。
それから、ため池の活用ということで、普段使ってないため池が大牟田市内に大きなため池がいくつかありまして、そちらを今工事を行って、大雨の時はそこが貯水池というような形で機能するような取り組みを行っております。この辺りが完成するとですね、だいぶん浸水対策進んでくると思います。もちろん既存の水路なども綺麗に浚渫して水の流れを良くするということもやってますし、新たな水路や堤防のかさ上げなどまあそういったことを取り組んでおります。
インフラ面ももちろんなんですけど、ソフト面もですね取り組み非常に頑張ってまして、まずあの災害対策本部のオペレーションの機能を強化するということで、体制面、人的な体制面も整理をしましたし、新たな情報収集のシステムや情報発信のシステム、そういったものをうまく活用して災害時になるべく速やかに避難を呼びかけられるような体制を作っております。
(太田)関係機関との協力体制というのはどういう風に進んでますか?
(栗原)大雨の情報が入ると、まず消防署・警察署お互い情報交換をして、早い段階で大牟田市の本部の方に職員を派遣していただく、まあリエゾンという形ですね。
それから自衛隊も連絡員を早めに常駐していただくというような取り組みも行っております。
合わせて情報を収集するということでは、気象台が一番鍵となってきますので、気象台の方は取水期、梅雨時期ですね、毎日気象解説の連絡会があって、お互いその場で意見交換をするとともに、ホットラインがありますので担当予報官と直接ですね生の情報をリアルタイムでやり取りして判断を決めているというような状況ですね。
(太田)まぁ噂によりますと、栗原さんかなり気象台の方と話し合いをするときもかなり突っ込んで話を聞いて、より避難に結びつくような情報を引き出してるっていう話もありますが、そのあたりはいかがですか?
(栗原)まぁそうですね。気象台も安全面、安全面で言ってくるので、なかなか本当はどこが危ないんだっていうのですね、言って頂けないところがあるので、より聞き出して、例えば、筑後地方が危険であれば、筑後の山間部であるのか、有明海沿岸部であるのかとか有明海沿岸部の中でも、どちらから水蒸気が流れやすいとかそういったのを聞き出して、大牟田に影響が大きいかどうかっていうのを確認する、速やかな対応に生かしてるというところですね。
(百市)栗原さんように関係機関と密にやりとりをして、前のめりに細かく情報を取りに行って下さる方がいるというのは、大牟田市にとって、そして住む方々にとっても心強いですよね。
(太田)それと災害の経験をすごく大牟田市は教訓にしているなと思いますね。
(百市)KBCラジオ「みんなで防災」
今週は「大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その1」をお送りしました。