大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その2
2024年11月13日
[番組で紹介した情報]
(太田)「KBCラジオ みんなで防災!」KBC解説委員の太田祐輔です。
(百市)百市なるみです。
(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。
(百市)今週は「大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その2」を お送りします。
(太田)令和2年(2020年)7月に大規模な浸水被害に襲われた大牟田市。
最大で1.9mの浸水被害が発生した樋口町周辺では床上浸水681世帯、床下浸水312世帯を数え、1人の尊いいのちが失われました。
発生当時も現在も災害対応の陣頭指揮にあたる大牟田市の栗原敬幸防災危機管理室長にお話しを伺います。
今週は大牟田市の自治体としての災害対応体制について伺っています。
(太田)大牟田市の方の災害に対する対応として、危機管理室の増強というか、パワーアップというお話はされました。実際何人ぐらいのスタッフであたっていますか?
(栗原)今、通常時は 9名います。それ以外にですね、19名の職員に兼務事例をあらかじめ出しておりまして、災害対策本部が設置されたら、その19名も普段は他の部署で仕事してるんですけど、災害対策本部が設置されましたら、その19名は我々の指揮下に入っていただいて、直接、災害対応に従事するという形にしております。
例えばそれ以外にも、市民からの通報を受ける電話対応ですね、それまでは土木職の職員が中心でまあ4名ぐらいの対応だったんですけど、今現在は15名体制でやって、マニュアルを整備した上で、他の部署からも動員をかけて、全庁的に対応しているということになります。合わせて前からですけれど、避難所についてもですね、全職員が対応できるように研修を行って、あらかじめ鍵を渡してますので、雨だけじゃなくて突然発生する地震とかでも速やかに避難所を開設できるような体制をとってます。
部ごとに割り当てをするというような形で、避難所の開設や閉鎖についてもですね、既存の組織の連絡系統も使いながら速やかに担当者の方に連絡が入るようにもしてますし、また我々から直接連絡ができるような体制もしてますので、両方をうまく使って対応しているという形になります。部ごとに一つの避難所あたり6名ぐらいあらかじめ決めてます。
ずっとローテーションしますので、その職員は梅雨入り前のタイミングで各自分が担当している避難所、学校とか公民館とかになるんですけど、そういったところにあらかじめ行ってそこの施設管理者、学校であれば校長先生とか教頭先生になりますけど、実際施設の内容を聞いた上でどういう運営の仕方をやるかっていうのをその場で確認しながらやっていくということで、まず6名が間違いなくそこでノウハウを受け取ってくるんですけど、同じ部署の人間がずっとこう長期化しても変わり変わりやっていきますので、そういった意味では全く知識がない、経験がないものがいきなり新しい避難所に行くっていうことはないようにはしてます。
(百市)パワーアップッとおっしゃっていましたが、まさに市民から通報があった際に受け入れる職員の方々の人数、大幅に増えた印象を受けました。
(太田)しかも体制がしっかりと整っているところがすばらしいですよね。
(百市)まさにイレギュラーな災害時でも普段の業務とは違った形の中で、部署ごとに役割があるというのは、よりスムーズな対応ができそうだなと感じました。
(太田)避難所を各部で割り当てて、その各部がやることが決まっているという体制は、ノウハウが同じ部署内なので引き継ぎやすいというメリットもあったりして、この大牟田スタイルが全国に広がっていくといいなと感じました。
(百市)KBCラジオ「みんなで防災」
今週は「大牟田市の栗原敬幸(くりはら・たかゆき)防災危機管理室長に話を聞く その2」をお送りしました。太田さん来週は?