放送内容

福岡西方沖地震から20年地震にどうそなえるか~ その2

2025年03月12日

[番組で紹介した情報]

(太田)「KBCラジオ みんなで防災!」KBC解説委員の太田祐輔です。

(百市)百市なるみです。

(太田)毎週この時間は、あなたの命を守る防災について考えていきます。

(百市)今日のテーマは「福岡西方沖地震から20年地震にどうそなえるか~その2」です。

(太田)2005年3月20日福岡県北西沖の玄界灘でマグニチュード7.0最大震度6弱の地震が発生しました。
死者1人、負傷者およそ1200人を出した地震で、全壊した住宅はおよそ140軒に上ります。
ことしはこの福岡西方沖地震からちょうど20年の節目の年になります。
この3月の放送は地震にどう備えるかを考えていきたいと思います。

(百市)先週の放送では20年前の被害と教訓について考えました。

(太田)復習すると、当時福岡では震源となった場所に断層があるとは考えられていなかった。いまわかっていない断層も存在する。
日本でここは安心と100パーセント言える場所はないということでした。

(百市)だとしたら、福岡でも20年前に地震があったから大丈夫とは言えないということですね。

(太田)福岡市の総合ハザードマップには「警固断層帯」のことが詳しく書かれています。
警固断層は福岡西方沖地震の震源域であった「北西部」と、約4300年前から3400年前に活動した「南東部」に分かれているんですね。
そして「南東部」については志賀島の南から、福岡市内の中心部を通って筑紫野市にわたるおよそ27キロの活断層です。
この警固断層南東部で30年以内に地震が起きる確率は0.3パーセントから6パーセントと非常に高くなっているんです。

阪神淡路大震災の時の当時の30年以内の発生確率は0.02パーセントから8パーセントでしたので、それに近い状況です。
全国に114の主要活断層があるそうですが、そのうち地震が発生する確率が高いグループはSランクとされています。警固断層はそのSランクです。
そして警固断層を研究すると警固断層では約8000年前と約4000年前にマグニチュード7クラスの地震が発生したと推定されている前の地震からおよそ4000年でしょ。
次の地震に向けて「満期」を迎えているという専門家もいます。
つまり警固断層南東部の地震はいつ発生してもおかしくないといえるのです。

(百市)どれぐらいの被害が想定されているのですか。

(太田)福岡県の想定ではマグニチュード7.2 死者1000人以上 約1万8000棟の建物が全壊
避難者は4万人以上に達すると言われています。

(百市)いつ地震が起きても大丈夫なように備えているつもりでいたんですが、いざこの想定されている被害の規模の数字を聞くと、結構ショックというか、今の備えで、意識で本当に自分、そして大切な家族を守れるのか、少し不安になりました。

(太田)都心部で発生するので、マンションに住んでいらっしゃる方はどんな備えをしなければならないか、あと、一軒家にいる方はどう備えなきゃいけないのか、それから実際に地震が発生したら、家族でどう落ち合えばいいのか。
いつ地震が発生するかわかりません。
家族がバラバラになっているタイミングで地震が起きるかもしれないので、そのあたりは普段から考えておかないといけません。
とにかく、地震はいつ発生してもおかしくないし、想定を超えてくるということを肝に銘じておかなければいけません。

(百市)KBCラジオ「みんなで防災」
「福岡西方沖地震から20年地震にどうそなえるか~その2」をお送りしました。

過去の放送内容