放送内容

「ジェー・ピー・シー・ゼット」について

2026年01月27日

[番組で紹介した情報]

(太田)KBCラジオ ヒルマニ 後半のこの時間は「みんなで防災」をお送りします。

ヒルマニ火曜日後半戦
今週は「KBCラジオ みんなで防災!」をお送りします。
KBC防災ネットワーク主幹兼解説委員の太田祐輔です。

引き続きスタジオには加藤恭子アナウンサーです。

(太田)この時間はあなたの命を守る防災について考えていきます。

(太田)最近、日本海側が大規模な雪の被害を受けそうなタイミングでのニュースを見ていると「ジェー・ピー・シー・ゼット」っていう言葉を聞くことありません?
(太田)私も加藤さんも結構ながくこの仕事をしていますが、最近急に、しかも当然のようにニュースでも使われるようになりました。

きょうはこの「ジェー・ピー・シー・ゼット」について詳しく話をします。

これ、アルファベットの略称でJPCZと書くんですが、Japan sea日本海発生する場所
Polar air mass寒帯気団冷たい空気の塊(シベリア気団など)Convergence収束(しゅうそく)散らばっていたものが一か所に集まること Zone帯(たい) / 地帯細長く伸びる領域
直訳すると「日本海の上で、冷たい風がぶつかり合って、雲が並ぶ場所」という意味なんです。

(太田) 実はの現象自体は昔からあったんです。
でも、最近になって「これこそが日本海側に大雪をもたらす元凶だ」と注目されるようになり、テレビなどでも一般的に使われるようになりました。

(加藤さん)風が日本海上でぶつかるということですが、何と何の風がぶつかるんですか。
(太田)大陸にある「山」が関係しています。中国と北朝鮮の境目に、白頭山(ペクトゥサン)という大きな山があります。

(加藤さん)
(太田)シベリアからの強い寒風が、その山にぶつかって、右と左の二手に分かれるんです。
想像してみてください。川の中に大きな岩があると、水は二手に分かれますよね?

(加藤さん) はい、分かれますね。

(太田)そして岩を通り過ぎた後、また水が一つに合流します。これと同じことが、日本海の上空で起きているんです。
二手に分かれた風が、日本海の上で合流します。

(加藤さん)合流したところはどうなるんですか?

(太田)逃げ場を失った空気が上に押し上げられて、そこで巨大な雪雲の壁ができるんです。
これがJPCZの正体です。

(加藤さん) でも、単に「雪雲」って言えば済む話じゃないですか。なんでわざわざ「JPCZ」なんて名前で呼ぶようになったのでしょうか。
(太田)それは、この雲が「一度できると、同じ場所から動かない」という、とても厄介な性質を持っているからなんです。

(加藤さん)線状降水帯の雪バージョンみたいなものなんですね。
(太田)そうなんです。「冬型の気圧配置で雪です」と、日本海側全体に注意を呼びかけていましたが、JPCZという言葉を使うことで、
「今、このピンポイントの場所に、危険な雲が居座っていますよ!」とより強く警告できるようになったということなんです。
予測技術が進んで、「どこに雲が居座るか」が分かるようになったからこそ、この言葉を使って早めの避難や通行止めを呼びかけるようになったんですね。

(加藤さん) じゃあ、ニュースで「JPCZが発生」と聞いたら、どう備えればいいのでしょうか。

(太田)「ただの冬の雪」だと思わずに、「短時間で車が埋まるくらいのドカ雪が降るサイン」だと捉えてください。買い物や移動は早めに済ませて、不要な外出を控える基準にするのが一番です。

(太田)私たちがすむ北部九州も日本海側なのでこのJPCZの発生については可能性がないということは決してありません。
アラートが出された際には厳重に警戒するようにしてください。

(太田)今年最初の「KBCラジオみんなで防災」 きょうは「JPCZ」について考えました。

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