放送内容

「東日本大震災の教訓」

2026年03月10日

[番組で紹介した情報]

(太田)KBCラジオ ヒルマニ 後半のこの時間は「みんなで防災」をお送りします。

ヒルマニ火曜日後半戦
今週は「KBCラジオ みんなで防災!」をお送りします。
KBC防災ネットワーク主幹兼解説委員の太田祐輔です。

引き続きスタジオには加藤恭子アナウンサーです。

(太田)この時間はあなたの命を守る防災について考えていきます。

きょうは今年で15年「東日本大震災の教訓」と題してお送ります。

(加藤さん)改めてもう15年経つんですよね。

(太田)われわれは少し離れた場所に住んでいるので、あっという間の感覚はあるんですが、
被災地に住んでいる人たちにとってはとっても長い時間だったかもしれないですよね。

(加藤さん)改めてそんな災害だったんでしょうか。

(太田)「2011年3月11日、午後2時46分。三陸沖を震源とするマグニチュード9.0という、日本の観測史上最大の巨大地震が発生しました。最大震度7を記録した激しい揺れは、東日本全域を襲い、私たちの日常を一瞬で変えてしまいました。」
「この地震が引き起こしたのが、高さ10メートルを超える未曾有の巨大津波です。強固な防潮堤をも飲み込み、沿岸部の街を壊滅させました。さらに、原子力発電所の事故も重なり、地震・津波・放射能という、世界でも類を見ない『複合災害』となったのが、東日本大震災の大きな特徴です。」
「直接的な被害だけでなく、避難生活の過酷さから亡くなる『震災関連死』も多く発生しました。失われた命は、行方不明者を含め2万2千人を超えています。15年経った今も、心の傷や避難生活が続いている方々が数多くいらっしゃいます。」

(加藤さん)その東日本大震災の教訓はいろいろありますよね。

(太田) まずは「地震そのもの」への備えです。
あの時、家の中で動けなかったという声も多かったですよね。

教訓の第一は「家を凶器にしないこと」です。
地震による怪我の約3割から5割が、家具の転倒や落下によるものなんです。
熊本地震でも最大震度7が記録されましたが、震度7だと決して大げさではなく、家具が飛んでくるような感覚になるそうです。

(加藤さん)そういった揺れが寝ている時に起きたらと考えると恐ろしいですよね。

(太田) その通りです。まずは家を凶器にしないこと。

家具の固定: L字金具や突っ張り棒でしっかり固定する。
配置の工夫: 寝室や出入り口付近には高い家具を置かない。
ガラス対策: 飛散防止フィルムを貼る。 これだけで、生存率は劇的に上がります。家を「命を守るシェルター」に変える意識を持ってください。

(太田)東日本大震災で最も多くの命を奪ったのが「津波」でした。
津波被害から身を守るというのが2つ目の教訓です 。
津波からの避難で最も重要な教訓は「津波てんでんこ」です。
他人を待たず、各自がバラバラに、一刻も早く高い場所へ逃げる。東日本大震災でも津波に対してすぐに逃げたのかかどうかが生死を分けました。

(加藤さん)「自分だけは大丈夫」と思ってしまう『正常性バイアス』が怖いですね。

(太田)そうなんです。海沿いにいる時に強い揺れを感じたら、あるいは揺れが小さくても長く続いたら、「警報を待たずに逃げる」。

垂直避難: 遠くへ逃げる時間がない時は、近くの鉄筋コンクリート造の頑丈な建物の3階以上に逃げてください。
事前の確認: ハザードマップで「浸水域」と「避難場所」を、実際に歩いて確認しておくことが、運命を分けます。

(太田) 最後に、震災後の「避難生活」についてです。
震災から時間が経って亡くなる「災害関連死」も大きな問題となりました。
震災後、厳しい避難環境でのストレスや持病の悪化、エコノミークラス症候群などで亡くなる方は後を絶ちません。これを防ぐには「事前の備蓄」と「環境づくり」が不可欠です。

(加藤さん)具体的に、何を用意しておけばいいでしょうか?

(太田)
1. 水と食料: 最低3日分、できれば1週間分。
2. 簡易トイレ: トイレを我慢して水分を控えると、血栓ができやすくなります。十分な数の簡易トイレを備えてください。
3. 段ボールベッドやマット: 床からの冷えを防ぎ、睡眠の質を確保することは、免疫力を保つために非常に重要です。

「生き延びた後の命」を守る準備も、防災なんですね。

(太田)災害が発生すると、その時は備えないといけないと考えるんですが、時間が経つとその警戒心も薄れていってしまいます。
今から15年前にわれわれが感じた地震や津波の恐ろしさ、それを経験していない子どもたちにも伝えていきながら、災害にしっかりと備えないといけません。

明日3月11日はまさにそんな日にしてください。

(太田)KBCラジオ「みんなで防災」きょうは今年で15年「東日本大震災の教訓」と題してお送りしました。

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