『発達障害や知的障害がある人の社会参加を広げよう!』
2022年08月13日
第107回目の放送は『発達障害や知的障害がある人の社会参加を広げよう!』
SDGsの目標との関係は…
目標1 『 貧困をなくそう 』
目標3 『 全ての人に健康と福祉を 』
目標4 『 質の高い教育をみんなに 』
目標8 『 働きがいも経済成長も 』
目標10 『 人や国の不平等をなくそう 』
目標11 『 住み続けられるまちづくりを 』
目標17 『 パートナーシップで目標を達成しよう 』 です。
発達障害や知的障害があるお子さんがいるご家庭にとって、
成人に向けての自立や、将来の生活基盤の安定、
生活資金の確保への不安は大きいのではないかと思います。
また、近年話題となっていますが、
「親なき後問題」は、社会全体の課題にもなっています。
そんななかで、主に発達障害や知的障害がある中高生の方を対象に、
人付き合いや接客、お金の管理など、コミュニケーション能力を育てながら、
将来、仕事に就くことを見越したスキルの習得を療育に取り入れ、
スムーズな一般就労や社会参画につなげることを目指して活動する事業所が
福岡市東区にあるんです。
そこで、今朝は、この活動・取り組みについて、
福岡市東区の放課後等デイサービス事業所 ツバサプラス 代表の
中村雄太郎(なかむら・ゆうたろう)さんにお話を伺いました。
まず、放課後等デイサービスがどういう施設なのかというと、
小学校から高校生までの障害のあるお子さんや発達に特性のあるお子さんが
放課後や長期休暇に利用でき、日常生活を行うための練習、
創作活動、地域活動の機会を持たせる手伝いを行っている施設です。
事業所によってサービスは様々ですが、
ツバサプラスは、「中高生に向けた就労準備型」に絞っています。
中村さんは、前職で通販事業をやっていた際、
出荷作業を外部委託しているときに、古賀で施設を運営されている方と出会って見学。
そこで働く皆さんの一生懸命さに心動かされ、自分でも事業所をやってみたい!と
興味を持ったそうです。
グループの施設の中に、障害のある大人の方が働ける
就労継続支援A型の事業所が古賀市にあるということなのですが、
一般企業に勤めても、障害が理由でなじめず二次障害に陥る方が多くいると聞いて、
もう少し若い世代から就労の準備をしていれば、防げるのでは?と思ったことから、
ツバサプラスの開設に至ったとのこと。
ここでは、VR(仮想現実)を利用したソーシャルスキルトレーニングを実施。
職場体験や、面接の練習、学校で起こるであろう問題を繰り返し練習することで、
スキルをつけてもらい、お子さんの自信につながっているそうです。
従業員は1事業所6~7名で運営し、定員は10名。
それぞれのお子さんにあったカリキュラムを準備して取り組んでいらっしゃいます。
スタッフがこれまでに持っている資格・特技・社会経験が生かされていて、
例えば、歌って踊れる元アイドルの保育士の方は、ダンスを教えたり、
保持している音楽療法士資格を生かしてセラピーなども行っているとのこと。
実際、こういった取り組みを通して、
自分の意見を言えなかったお子さんが明るくなって、
外出できるようになったり、積極的に人と触れ合えるようになるなど、変化も見られるそうですよ!
今後は、より仕事の現場に近いところでスキルを積んでもらえるよう、
一般の企業にお願いして、作業実習できる放課後等デイサービスも
立ち上げていきたいと中村さんは語っています。
◆もっと知りたい!という方は、
下記リンク先からご確認ください。