
挽き肉から旨味ジュワワ。台湾ラーメンの奥深い辛さにド・ハマり「錦城」 年間300杯! 豚骨戦士 福岡のラーメンを斬る!VOL.21 ~ふるさとWish 水巻町~

ふるさとWishのラーメン企画も20回を越え、筆者の胃袋もますます絶好調!
今週の舞台である福岡県遠賀郡水巻町では趣向を変え、非豚骨の“辛い麺”を紹介したい。辛い麺といえば何を連想するだろう。真っ先に挙がるのは、昨今改めて注目されている担々麺か。「桝元」を代表とする宮崎辛麺も九州で勢いを増している。鮮烈な辛さの真っ赤なスープに溶き卵、挽き肉などの具材。そして、こんにゃく麺もヘルシーで好き、という女性ファンも多いはず。
しかし、今回の主役はいずれでもなく、すばり「台湾ラーメン」。担々麺、辛麺とはまた違ったスープ、奥深い辛さ、スパイシーさがクセになる一杯だ。
安くて、旨いメニュー100種以上。家族連れでにぎわう 「錦城」

台湾ラーメンをいただいたのは「台湾料理 錦城」(きんじょう)。広い駐車場を備えたロードサイドの台湾料理店で、キャパも100席以上ある。このような中華系の大型店は珍しくないが、肩肘張らないファミレス的な要素と、あくまで正統派と、気品のある雰囲気作り。そのバランスがちょうどいい。中国、台湾の装飾で統一された店内で迎えるのは、チャイナシャツを来た気さくな女性スタッフ。シェフも中国、台湾の方ばかりで、厨房が見事に整頓され、隅々まで掃除が行き届いている。店作り、接客、味、コスパの良さも好印象だ。
ご存知の方も多いかと思うが「台湾ラーメン」は、実は台湾ではなく名古屋が発祥の地である。元祖店の「味仙」から広がりをみせ、名古屋のご当地ラーメンとして深く浸透。
「錦城」も名古屋が源流。オーナーのコウさんは約15年前に来日し、名古屋の中華・台湾料理店で腕を磨いた。友人の勧めで、独立開業する地に北九州を選び、1号店を若松区二島、そして2号店を水巻町に開いたというわけだ。

台湾ラーメンのベースとなるのは鶏ガラと香味野菜の清湯(ちんたん)スープ。
丼に醤油ダレを張り、生ニラをひとつかみイン。その上から熱々のスープを注いでいく。そして、食感が生きるよう粗めにした豚挽き肉、刻みトウガラシ、ラー油で作る「台湾ミンチ」をオン。
啜ると、醤油系のさっぱり味のなかで、奥深い辛さとスパイシーさが上品に溶け合う。モヤシ&ニラのシャクシャクした歯ざわりが心地よく、最後は底に沈んだ肉味噌をすくい、ご飯にのせて食べるのも美味しい。
「錦城」の台湾ラーメンは、そのビジュアルから激辛に見えるが、食べてみると“やや辛”程度。家族連れが多いことから、子どもでも食べやすい辛さに仕上げている。各種定食にミニサイズの台湾ラーメンが付けられるのもうれしい。
【台湾料理 錦城(きんじょう) 水巻店】
住所:福岡県遠賀郡水巻町中央9-3
電話:093-287-4039
営業時間:11:00~15:00、17:00~23:00
休み:火曜
席数:100席
駐車場:17台
※この記事は2019年の情報です。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。