お歳暮シーズンに向け大忙しの酒蔵で発見!シェリー酒樽で造るナニコレ焼酎?!~ふるさとWish粕屋町~

樽から生まれた琥珀色の焼酎?!

福岡県・粕屋町にある焼酎蔵「光酒造」は、焼酎専門の酒蔵。伝統的な酒づくりと独特の貯蔵法に創意工夫を加えた、一風変わった珍しい焼酎を手掛けています。

珍しい手法でできた酒蔵イチオシの焼酎

天井高く積まれた酒樽は圧巻!

「光酒造」は、大正期に創業した光安酒造から焼酎部門を分離独立させる形でスタートしました。大きな焼酎タンクをバックに石井裕二リポーターと財津南美リポーターを迎えてくれたのは、代表取締役社長の光安直樹さん。何やらユニークな形のビンを抱えています。「社長が持っているこのビン入りの焼酎、とっても珍しい手法でできた焼酎なんですよ」と石井リポーター。「そのヒミツはこれ!」と指さした先には、天井高くまで積まれた大きな酒樽がズラリ!「おぉ~!」とスタジオがどよめくような、壮観な眺めです。

「スペインから輸入したシェリー酒の樽に麦焼酎を長期間貯蔵しています」と光安社長が紹介する焼酎こそ、光酒造の自信作「夢想仙楽(むそうせんらく)」。中国の深山幽谷に住むという仙人が、夢に想い描いて醸した伝説の名酒。それが西都太宰府で長い眠りからよみがえり、飲むほどに幽玄、酔うほどに開運の兆しありという名酒、というのが命名の由来です。

通常の焼酎に比べ、シェリー酒樽貯蔵は味だけでなく、色合いも独特のものに

おおむね10年前後、樽で貯蔵するという「夢想仙楽」。「ぜひ味わってみてください」と光安社長が樽からすくってグラスに注ぐと、なんと琥珀色!思わずスタジオから「わぁ~!」と歓声が上がります。通常の焼酎の色と比較すると違いは歴然!「そんなに色づくものなの?!」とスタジオ勢も感心しきり。

グラスから漂う芳醇な香りに驚きつつ、口に含む石井リポーターが目を見開いたとき、「40数度ありますから…」と光安社長がポツリ。「喉を通る時にカッとしますけど、最初の舌触りは滑らかで、とってもまろやか。ほんのり甘みも感じて…。本当においしい!」と、時間をかけた古酒ならでは味わいに酔いしれます。

お歳暮シーズン到来!焼酎蔵は大忙し

「何回、腱鞘炎になったかしら」と笑いつつ、テキパキと作業。たくさんの“仕事人”が酒造りに取り組んでいる光酒造

筑前三大池の一つである駕与丁池をはじめ、大小のため池や多々良川・須恵川を有する豊かな水と緑にめぐまれた粕屋町。米や麦の栽培もさかんで、三郡山系の良質な地下水が融合する風土の中に誕生した光酒造は、伝統的な酒造法と独特の貯蔵法に、杜氏の創意工夫を加えた酒造りにこだわっています。

蔵の中では早朝にも関わらず、瓶詰め作業が進んでいます。「大体、1日数千本が瓶詰めされます」と光安社長。「今、ここで詰めているお酒はちょうど忘年会くらいに飲むことになるかもしれませんね」と石井リポーターが言うように、年末・お歳暮シーズンに向けて、自信作が続々出荷されていくそうです。隣室の作業場では、「この道15年」というベテランスタッフが手作業でラベル張りを行っています。「球体のビンに張り付けるのは大変じゃないですか?」と尋ねると、「そうですね。でも複雑な形に付けるからこそ、1本1本ラベルに違いが出て味わい深いでしょ」とにっこり。軽妙なおしゃべりを繰り広げつつ、しっかり手を動かし、1日120本ほどを完成させるといいます。

杜氏の創意工夫が光る個性派ぞろい

「自慢の本格焼酎をこれからもお届けします!」と光安社長(左) 右は財津リポーター

「酒は、麹菌と酵母菌の微生物の働きによって作り出されるものであり、よい原料、よい水はすべて自然の恵み。自然に感謝し、大切に思いながら、よりよい酒造りに精進したい」というのが光酒造の信条。頑固なまでの「昔ながらの手造り」を受け継ぎ、生かしつつ、新しい感性というスパイスを加えた、個性あふれる焼酎が続々と誕生しています。

たとえば、「博多小女郎 吟醸磨き」は、厳選された麦を50%まで磨き、麦の純粋な部分だけで造り上げた焼酎です。「スッキリした味わいとキレの良さが特長です。G20大阪サミットでも提供されたんですよ!」と酒蔵スタッフ。吟醸香を楽しむオンザロックがおすすめの飲み方だそう。「これは女性に人気です」と光安社長が差し出したのは、「太宰府さんのおいしい梅酒」。本格焼酎「博多小女郎」の原酒に、福岡近郊で採れた上質の梅の実をじっくり漬け込んで作っています。「ん~甘くて飲みやすいです!」とほんのり顔が赤らむ財津リポーターを見て「でしょ?」と光安社長は満面の笑みを浮かべます。

「これからも常に本物を目指し、職人が本当にうまい!と思った焼酎だけをお届けします!」と焼酎づくりにかける熱意を語ってくれた光安社長。歴史と伝統を重んじ、真摯に酒造りに向き合う光酒造は、濃密な樽貯蔵の焼酎のように、趣に富んだ酒蔵でした。


■光酒造株式会社
福岡県糟屋郡粕屋町長者原東6-12-20
TEL:092-938-2458

※この情報は、朝の報道情報番組「アサデス。KBC」(2019年10月25日放送、リポーター:石井裕二・財津南美)でお届けしました。

※この記事は2019年の情報です。変更している可能性があります。事前にご確認ください。

光酒造

住所:福岡県糟屋郡粕屋町長者原東6-12-20
電話番号:092-938-2458

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