不慣れな人にはマズイ!? 「入りづらい」と話題のインド料理店に潜入~ふるさとWish 中間市~
※同店は福岡県北九州市馬借3-3-30 KNビル1Fに移転しました。(2023.3追記)。
福岡県北部に位置し、北九州市のベッドタウンとしても人気の中間市。そんな中間市に「入りづらいインド料理店がある」といいます。
リポーターのボビーはスタッフから情報を聞き、「入りづらいって、人気過ぎて行列ができるとか、お店が狭すぎるとかじゃないの?」と、”そんなに珍しくないでしょ?”と言いたげ。とりあえずは…と中間市民の”足”、筑豊電気鉄道の筑豊中間駅で情報収集を開始します。すると、「入りづらい?!あ~名前は分からないけれど、あそこかな?」と有力情報をゲット。早速、当該店に向かいますが、扉の前まで来て「ミッションクリア!帰ろう!」とボビー。そこには、「警告 不慣れな人には不味い(まずい)店」と張り紙が…。
全国から常連が集まる唯一無二のインド料理店
困惑しつつ、扉を開けるとまた扉…の前にひと癖ある仕掛けをクリアして、なんとか店内に入ったボビー。そこには、ちょっと強面の男性が…。この方、音楽関係の仕事から料理人に転身したという異色の経歴の持ち主、キムさん。「Spice & Dining KALA(カーラ)」のオーナーシェフです。
少々個性に溢れすぎた看板のおかげで近寄りがたい印象の店ですが、実は、数々のグルメサイトで高評価を得ており、全国から常連が集まる店なのです。
「入りづらいカレー屋さんがあると聞いたのですが」というボビーに、「うちの店にはカレーというワードはありません。インド料理店なので、カレーというワードはNGです」ときっぱり。料理を作ってもらっている間にも、「一見さんお断り」という衝撃の事実も発覚。「放送を見て行きたいと思ったら…?」というボビーに、「自分で来る手段を考えてください」とキムさん。なかなか一筋縄ではいかない今回の調査に、気持ちが沈みかけたボビー。しかし、登場した料理に、「すごい!」と一気にテンションが急上昇。
ワンプレートにオーケストラを奏でる本格ミールスに驚愕
キムさんが仕立てる「ミールス」は南インドの料理。複数のスープや副菜をライス、パハド(主にインドで食べられている薄焼きせんべい)と混ぜて食べます。しかし、単に「混ぜて食べる」だけでは、本来のおいしさにはたどり着けません。一つ一つの料理が繊細で緻密な計算を基に作られているキムさんのミールスならではの「作法」があるのです。
まずはプレートから小鉢をすべて取り出し、ライスを広げパハドをクラッシュ。それから豆や野菜などで作られた4種のスープをライスにかけます。そして、一さじ分をよく混ぜ合わせてから口に運ぶのです。
「すごく複雑!いろんな味や刺激が口に広がって、それを把握するのに頭がいっぱいになっちゃう」とボビー。続いて、手前にある副菜を混ぜ合わせるようキムさんにいわれ、口に運びます。「味が変わった!甘くなった!」と驚愕の表情を浮かべます。
実は一つずつの料理は塩気の薄い料理になっており、それを補う役目の副菜は塩分を濃く調理されているのです。つまり、食べる側が皿の上や口内で調理して味わう、ここでしか味わえない唯一無二の料理なのです。「一口ずつ味が変化する面白さがある!」とボビーが言うように、食べ方や味が複雑で、慣れていない人にはそのおいしさが分かりづらいキムさんのミールス。あの警告張り紙の真意はここにありました。
「これは私が指揮するオーケストラ。だから他の人には作れないという自負があります」とキムさん。決して安価ではありませんが、「その価格以上の味がある」と食通もうなる魅惑のハーモニーなんです。中間市を訪れた際には、ぜひ「カーラ」に足を運んでみてください。きっとこれまでに味わったことがないほどの、深い料理を体験できますよ!
※この情報は、朝の報道情報番組「アサデス。KBC」(2019年3月19日放送、リポーター:ボビー)でお届けしました。
※この記事は2019年の情報です。変更している可能性があります。事前にご確認ください。