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「金属の可能性」(福岡県糸島市)
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錫(すず)を原料にした器やオブジェなどを手掛ける金属工芸作家の西原佑騎さん。
普段使いの器などは、使いやすさを重視する安定した物作りを心掛ける一方で、
変わったデザインで人々が驚くようなオブジェ作品も製作する工芸作家だ。
アート作品として作り上げた『地を這う者の夢』は「九州芸文館トリエンナーレ2019」で
筑後市美術協会賞を受賞。東京の百貨店などで開催される展示会にも出品している。
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西原さんの作品は、熱伝導がいい錫を使っており、
少量の銀も配合した上で、作品に合った素材作りを始める。
錫は融点が低いため、溶接の際は軍手越しに伝わる熱を感じ取って調整をする。
錫の板を金槌で叩いて立体的な形を作る鍛金(たんきん)と呼ばれる技法で仕上げる。
丁寧に魂を込めて槌(つち)を打ち付け、形だけでなく美しい模様も刻み込む。
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そんな西原さんが未来に残したい風景は「瑞梅寺川沿いの遊歩道」だ。
幼い頃から瑞梅寺川で遊び、今でも散歩道として利用している。
この地で育ってきた西原さんにとってこの川は
まるで友のような存在だ。
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川沿いの並木の緑、青い空、川の流れ。
町の風景の中に溶け込む自然を五感で感じられるこの場所は、
目を閉じれば子どもの心に戻ることができる大切な風景だ。
※この記事は2022年の情報です(「STORY」9月25日放送)。