【Oasis~心の休息地をめぐる旅~】「筒井時正玩具花火製造所」線香花火ワークショップ。時代を超えて愛されてきた伝統を知る。(福岡・みやま市)
みやま市で昭和4年から子供向け玩具花火の製造を行っている「筒井時正玩具花火製造所」。今や貴重な存在となった国産の線香花火のほか、様々な種類の花火が造られています。敷地内には好きな花火を自分で選んで買うことができるショップ・ギャラリーを併設。鯨の形をした花火など、普段はあまり見かけることがない珍しい花火ばかりで心がくすぐられます。
ギャラリーの目玉の一つが花火づくりのワークショップ。花火の歴史を教わりながら線香花火を造っていきます。線香花火は関東と関西でその内容や形が異なります。まず関西地方で誕生したのが、米作りでできた藁を材料にした「スボ手牡丹」と呼ばれる線香花火。火先を斜め上に向けて楽しむのが特徴です。その後、西から東へ線香花火が伝わった際、米作りよりも紙漉きが盛んだった関東地方では、紙で火薬を包んだ線香花火「長手牡丹」が主流になり、その後、時代と共に紙を使った「長手牡丹」が全国のスタンダードになって行ったそうです。「筒井時正玩具花火製造所」では、藁を使った「スボ手牡丹」を残すためにお米の生産も行われています。
ワークショップでは「長手牡丹」造りに挑戦。火薬を紙に入れて、引っ張りながらねじります。一見簡単そうな作業ですが、実際にやってみるとかなりの難しさ。火薬の微量な差や紙の撚り方で火花の美しさがまったく違うそうです。奥深き手仕事の世界。自分で造ってみるとその繊細さがよくわかります。
完成した後は、ショップ奥にある専用スペースで、実際に火をつけてみます。初めて手造りした線香花火。綺麗に花を咲かせてくれるかどきどきの瞬間。どちらの火花が長くもつか、二人で勝負しながら、小さくも美しく咲く花火に感動。その燃え方には段階毎に「蕾」「牡丹」「松葉」「散り菊」と名前が付いています。時間にして数十秒。不規則に光を放ち、表情を変えながら儚く消えていく様は、まるで人の一生のよう。火をつけてから消えるまで、線香花火のすべてに心惹かれるものがあります。
今では希少となった国産の花火は、日本人の夏を彩る風物詩として欠かせないもの。でも、今では花火ができる環境も少なくなり、子供たちが手に取る機会も少なくなってきているそうです。そういう意味で「筒井時正玩具花火製造所」での体験はとっても貴重なもの。時代を超えて継承されてきたその歴史を知り、自らの手で花火作りを体験することで、素晴らしい伝統をずっと繋いでいきたいものです。
■筒井時正玩具花火製造所
住所 福岡県みやま市高田町竹飯1950−1
電話 0944-67-0764
営業時間 1〜6月,9〜12月13:00〜17:00 7・8月11:00〜17:00
※シーズンにより営業時間が異なります
定休日 1〜6月,9〜12月水・土曜・日祝日、7・8月水曜
Instagram @tsuitokimasa
https://www.instagram.com/tsutsuitokimasa/
Webサイト
https://tsutsuitokimasa.jp
※営業時間・定休日・記載の内容などは変更している場合がございます。事前にご確認ください。
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【Oasis】
~心の休息地をめぐる旅〜
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