まちを挙げて支援!“夢をカタチに”奮闘する女性起業家 ~ふるさとWish古賀市~

当初の定員の倍以上の希望者が参加したという女性起業家入門講座

交通の便が良く、工場が集積する製造業のまちとして知られる古賀市。つまり、中小企業の男性社長が多いまちでもあります。しかし、現在そんな“男性社長が多いまち”に変化が起きているといいます。

女性起業家だけが出店できるマルシェ

ヤスタケファクトリーの安武美喜江社長

2019年4月29日、サンリブ古賀では「こがみらいマルシェサンリブ」というイベントが開催され、にぎわいを見せていました。このイベントは自社商品のPRを目的に女性起業家だけが出店できるというもので、数か月に一度開催されています。イベントに出店していた、ヤスタケファクトリーの安武 美喜江社長はもともと農家。9年前から人参のジュースやドレッシングなどを作り始め、ネットなどで販売しています。「“古賀にこんなものがあったのか”と、PRできるのでよかったです」と安武さんは、笑顔で語ります。

意識改革!古賀市の女性起業家を支援

魚谷さんの想いから始まった古賀市の女性の創業支援

実は、古賀市商工会によると、古賀市の女性社長の割合はなんと約1割。また、市が行った意識調査によると、「男は仕事、女は家庭」という考えが全国平均を上回っているという結果も。このような現状を見て、動き出した人がいました。

先のサンリブ古賀のイベントにも参加していた、女性の創業支援団体「一般社団法人 こがみらい」魚谷 千代子代表です。市の職員でもある魚谷さんは、3年前に女性起業セミナーを提案。「博多でセミナーを受けていた時に、女性がたくさん自己啓発や創業のセミナーを受けているのを見て、古賀にも(参加したい方が)いるのではないかと」と考えたそう。

そこで開催されたのが「夢をカタチにするための女性起業入門講座」。募集してみると、定員20人に対し、47人の女性が参加しました。セミナー1期生の大塚 香織さんは「最初は勇気が出なかったけれど、地元開催なら行ってみようと思った」とそのきっかけを語ってくれました。

セミナー後に起業した女性も

セミナーに「背中を押してもらった」と語る内藤社長

実際、この1期生から3人が起業しました。そのうちの1人が、アフォードシェア合同会社の内藤 純社長です。以前から起業に興味はあったものの、最初の一歩がなかなか踏み出せなかったという内藤さん。「やり方がわからないというのもあるけれど、自分が創業するなんて勇気が出ないというのがありました。でも、(セミナーで)背中を押していただいた感じです」。受講後の2018年、内藤さんは民泊管理業務の会社を立ち上げました。今は福岡市にしか民泊施設はありませんが、将来は古賀市にもそのような施設を作り、市と観光の魅力を発信したいと考えている内藤さん。「古賀にも民泊を。観光化も視野に入れて(市も)動いてくれたら。そのための架け橋に少しでもなれれば」と今後の展望も語ってくれました。

一人の女性の想いから始まった、古賀市の女性起業支援。現在、3期目の女性が起業を検討しているといいます。「やってみたいけど、一歩踏み出せない」という女性の背中を押してフォローする古賀市の取り組みが、今後も加速していくことが期待されます。

※この記事は2019年の情報です(「シリタカ!」5月15日放送)。

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