激濃豚骨×天津飯がマジ最強! 「一骨入魂」 年間300杯! 豚骨戦士 福岡のラーメンを斬る! VOL.38 ~ふるさとWish 春日市~

濃厚、濃密、重厚、どっ〜しり! 豚骨ラーメンの王者

春日市「一骨入魂」のラーメン。重厚感のある、とろみ豚骨スープが細麺に絡む

※同店は宮崎県都城市に移転しました。(2023.3追記)

いや〜、濃い!猛々しい!! 今回紹介する春日市「一骨入魂」の豚骨ラーメンはひたすら濃厚。ひと口目から“ガ・ガ・ガツン!!”ときまくる、どっしりとした濃密さ。「濃厚豚骨派だけをターゲットにしています」と話す店主の潔さ。八女市「あなたの心を鷲掴み」もそうであるようにスープを飲めばすぐに、使っている骨の量の多さを実感できる。脂に頼らない、しっかりとした豚感!  とにかく、九州人の豚骨DNAをざわつかせる一杯だ。

店主の児島豪さん。大量の豚骨を砕き、目の細かい網で何度も濾すことで濃厚濃密なスープになる。まさに一骨入魂!

「一骨入魂」は、春日公園にも近い若葉台西エリアにある。カウンター目の前の寸胴に向かい「ガツガツ、ゴリゴリ!」と鉄の棒で骨を砕き、旨味を絞り出しているのが店主の児島豪さん(1981年福岡出身)。名店「博多だるま」で約7年間腕を磨き、2015年に独立開業した。スープは骨の下処理も含め丸3日間かけて作られる。煮込み時間、濃度の異なる3つの寸胴のスープをブレンドしながら旨味を重ねていき、最終的に本釜(売り釜)へ。久留米伝統の呼び戻しに近い、いわば熟成豚骨だ。

濃いだけじゃない。奥行きのあるコクと余韻、香りもこだわりたい

チャーシュー焼き器に豚バラを吊るし、ジリジリ炙る

「開業当初は、とにかく濃厚にすることだけを考えて、煮詰めて凝縮を繰り返していました。しかし、それでは奥行きのあるコク、心地よい余韻が出ず、香りも物足りない。骨の配合や下処理、煮込み方も変えながら、辿り着いたのが現在のスープです。濃度だけをいうと以前の方が高かったかもしれませんが、私的にはより進化した特濃豚骨になりました」と話す児島さん。

十分に濃い現在のスープより濃度が高かったとは驚きであるが、児島さんは、“特濃”の軸は変えずに、豚骨本来の味わい、香りがより引き立つラーメンを追い求めた。二日市のえびす醤油をベースにした元ダレも改良。水、豚骨、醤油で作る、よりシンプルな濃い一杯へ。

同店のラーメンのポイントは、さらに3つある。

1つ目は、スープの丁寧な濃しだ。スープを飲むと分かるが、濃度ど級で、細かい骨粉が全体に含まれている。3つの寸胴をスープが行き来する際、網で何回も濾すことで骨粉の微粒子のみが残る。口当たりが心地いい。

さらに、2つ目はチャーシュー。
ラーメン店の多くのチャーシューは醤油ダレに漬け込んだ“煮豚”であるが、
同店は“焼豚”にこだわる。円柱形のチャーシュー焼き器に、豚バラ肉を吊るしてジリジリ。「肉の旨味を閉じ込め、余分な脂を落とす」という考えだ。

天津飯(小)。ラーメンとのセットで\900

最後は、ラーメンのサイドメニュー。チャーハンやチャーシュー丼も人気だが、筆者的には“天津飯”を激プッシュ。この天津飯は、超濃厚豚骨と合うよう徹底研究して作られた。上にかかるあんは、サラリとしていて酸味は抑えてある。これが、豚骨スープと相性バツグン。中のご飯に刻みチャーシューを入れているのも、ラーメンと馴染む理由だろう。

「一骨入魂」。濃厚豚骨、こってり派は絶対ハズせない名店だ。



【ラーメン一骨入魂】
住所:福岡県春日市若葉台西1-7-2
電話:092-502-5585
営業時間:11:00〜16:00、18:00〜22:00(LO21:30)
休み:水曜
席数:27席
駐車場:3台、他コインパーキング割引サービスあり

上村敏行(かみむらとしゆき)。1976年鹿児島生まれ。2002年よりラーメンライターに。以降年間300杯を食べ歩き「ラーメンWalker」はじめ各媒体での執筆活動、ラーメンイベント監修などを行う。KBC地域リポーター。

※この記事は2019年の情報です。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。

ラーメン一骨入魂

住所:福岡県春日市若葉台西1-7-2
電話番号:092-502-5585
営業時間:11:00〜16:00、18:00〜22:00(LO21:30)
定休日:水曜

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