【レインボーWeek】先生はトランスジェンダー「悲しさや辛さを乗り越えて、今、楽しい人生が歩めていることを伝えたい」
【髙津麦さん】小学校教諭/福岡県在住/28歳
トランスジェンダー。女性として生まれたが、保育園の頃から女の子としての扱いに違和感を覚え、生きづらさをずっと感じていた。
高校2年の時に彼女ができ自分がトランスジェンダーであることに気づく。現在は田川市の小中一貫校で教鞭を執りながら、お面アーティストとして活動中。
髙津麦さんは小学校の先生です。「子どもたちが楽しそうに授業を受けている時や、『わかった‼」』とピンと来ている姿にやりがいを感じます」と笑顔で話します。
工作やお絵描きに熱中し、元気いっぱいで外遊びが大好きな子どもだったという髙津さん。先生を目指すきっかけも、創作活動の素晴らしさを伝えたいという思いからでした。「子どもたちに作ることや表現することの楽しさを教える先生になりたいと思いました」
大学時代に始めたお面作りを今も続けており、お面アーティストとして個展や展示会、ワークショップを開催しています。「『何者かになりきる』『自分の顔を隠す』という場面で使われてきたお面の歴史と、女性として偽ってきた自分の人生がマッチしたんです」と話します。
髙津さんは、自分と同じ悩みを抱え、苦しい思いをする子どもを一人でも減らしたいと、無意味な男女分けはせず、また性の多様性に関する授業を行っています。
「性別のことで自分が好きになれなかったけれど、今は好きになれました。自分を好きになれてから人生が楽しくなった。悲しかったことや辛かったことを乗り越えて、楽しい人生が歩めていると伝えていきたいと思っています。
また、髙津さんは他の学校の教師や大人向けに、LGBTQ+に関する講演活動も行っています。
「自分はずっと人に言えず、苦しい思いをしていましたが、家族にカミングアウトして治療を始めてから、すごく生きやすくなりました。 それだけでなく、今のパートナーと家族に出会って、過去も含めて自分のことを好きになれました。今は、自分の人生が本当に楽しいです。 今幸せに生きているのは、周りの環境や出会いのおかげです。 だれもが『幸せだ』と思えるような人生を生きられるように、みんなで考えていけたらいいなと思います」
※この記事は2024年10月31日「アサデス。KBC」の放送内容です。
※セクシュアリティについての記載は、当事者ご本人の承諾済みです。