
自然が遊び場!新宮町にある“ワイルド”な幼稚園の魅力(新宮町)【ふるさとWish】

福岡県北西部に位置する福岡県新宮町。福岡市へのアクセスの良さから、福岡市のベッドタウンとしても注目されています。国道沿いに開発が進む中、ミカンやイチゴの生産地としても知られていて、都市と自然が融合した町です。
JR新宮中央駅から車で15分程度。立花山の東側の豊かな自然が広がるエリアに「しんぐう里山ようちえん」があります。この幼稚園は、古民家を改装した園舎に27人の園児たちが通っています。都会にある「普通」の幼稚園と違って、その特徴は園舎の周りに広がる里山そのものを遊び場としていること。整地された運動場ではなく、山や小川が子どもたちの普段の遊び場なのです。

この日は、園児たちは山へ“春探し”に出かけました。あいにくの雨でしたが、子どもたちは元気いっぱい!カッパを着て山へ向かいます。里山や田んぼで、花のつぼみやカエルの卵などを発見する子どもたち。自然の不思議に触れることで、園児たちの想像力はもちろん、コミュニケーション能力も高まっているのだそう。

「しんぐう里山ようちえん」では、なんと週に1回、野外炊事が行われています。準備から片付けまですべてを子どもたち自身で行います。年少さんは包丁で野菜を切り、年中さんは火をおこして火加減を調整。そして年長さんは飯ごうで全員分のご飯を炊き上げます。「しんぐう里山ようちえん」の角南明子統括マネジャーは「自然の中だったらいろいろな事を試すことができるので、達成感を得るとともに、生き延びていく力や内面的なたくましさが子どもたちの中に育っていってほしい」と話します。野外炊事を通して、自然の大切さや仲間と協力をする大切さも学んでいくそうです。

園児たちが遊んでいる山や畑は、地域住民のご厚意で提供されています。「(園児たちが)たくましくなっている。ここで学んだことは災害時にも役立つでしょう」と話すのは幼稚園に畑を貸している仲野彰信さん。地震や大雨などのさまざまな災害リスクが高まっている中「しんぐう里山ようちえん」では『自分で考え、生き抜く力』を身に着けるべく、大自然を舞台に園児たちは過ごしているのです。
この幼稚園に通うことで、虫嫌いだった園児が干からびたミミズをニワトリにあげるほど自然に慣れるなど大きな変化が見られた園児も。その保護者も「(通園してから)自信に満ちあふれているようです」と話します。角南マネジャーは「物があふれていない“原体験”をいつまでも覚えていてほしいなと思います」と語ってくれました。

他にも、登山やロングウォークに挑戦するというイベントも!園の詳細はホームページに、園児たちの日々の様子はインスタグラムに掲載されていますので、ぜひご覧くださいね♪
『しんぐう里山ようちえん』
福岡県糟屋郡新宮町立花口267-3 里の家かりん
092-692-9237 (NPO法人ふくおか森の学校事務局内)
ホームページ https://www.satoyama-y.com/
インスタグラム @morigakumorigaku
※この記事は2025年3月11日「KBC アサデス。」の放送内容です。