ふるさとWish

福岡ベジラーメン最前線! 具、スープにも地元野菜たっぷり「野菜党×かほラーメン」 豚骨戦士 福岡のラーメンを斬る! VOL.51〜ふるさとwish 桂川町〜

2020年01月14日

[ラーメンWish]

野菜全面推し! 男性も食べたくなるベジ麺

桂川町「野菜党×かほラーメン」の野菜党ラーメン。味噌(860円)、トマト(910円)、担々麺(910円)、豚骨(860円)の4種がある

にぎやかな具材で、彩りも美しい。ブロッコリー、カボチャ、ナス、ニンジン、タマネギ、キャベツ、パプリカ、ゴボウ、レタス、紫キャベツ。数えてみると実に10種もの野菜がのせられている。福岡で、ここまで盛りまくったベジ系ラーメンは珍しい。丼が野菜で覆われ麺も見えない。

この個性的な一杯に出会えるのは嘉穂郡桂川町の「野菜党×かほラーメン」。旧かほラーメン嘉隈店が2019年7月、既存の豚骨に加え、“野菜党”と銘打つベジラーメンも出す新業態へとリニューアルした。

野菜党ラーメンは人気No.1の「味噌」をはじめ、「トマト」「担々麺」「豚骨」と全4種のバリエーションがある。豚骨以外はベースとなるスープも野菜オンリー。大型の羽釜でコトコトと炊いた野菜ブイヨンと飯塚市のヱビス味噌、田川市の醤油などのご当地調味料を合わせて作る。動物性素材は不使用。野菜は生、ボイル、素揚げがあり、食べ始めはシャキシャキとサラダ感覚。箸を進めると具がスープに馴染んでいき、最後はひたひたになった野菜をレンゲですくって食べるのも美味。大量の野菜から染み出る甘さが引き立ち、特に味噌は芳醇まろやか。見た目のイメージよりもしっかりとした味付けである。個人的には、野菜ブイヨンではない野菜党豚骨が一番あっさりしている印象。麺はラー麦+全粒粉の自家製麺を使っている。

店主の砂田裕一さん。羽釜のなかに大量の野菜が詰まっている。「野菜を皮付きのまま炊くのがポイント。自然の甘さが引き立ちます」

“野菜だけのファイトケミカルスープ”を取り入れたラーメンを作っているのが店主の砂田裕一さん(1974年、田川市出身)。10年間寿司店で働いた後、2002年に「かほラーメン」を継承した。

「もともとラーメン作りにも興味があり、縁もあって知り合いから引き継ぐ形で『かほラーメン』を始めました。もちろん嘉穂エリアも豚骨が根付いている地ですが、なかには豚骨が苦手な方もいますし、何より周辺に多い高齢者の方々が毎日食べられるようなラーメンを出したかった」と砂田さん。

まずは豚骨ラーメンの油分を抑え、よりあっさりとした味へと改良。次に、寿司店での経験を生かし、カツオ、昆布、イリコなど乾物、節系の旨味を立てた和風豚骨醤油を作った。

そして、“より身体に優しい”を目指した第3のラーメン。それが現在の野菜党の原型「畑からの醤油ラーメン」である。

「動物性素材や油不使用の野菜スープに着目したきっかけは偶然からでした。ある日、スタッフが羽釜を空焚きしてしまって買い替えることに。新しい釜を使う時は、金気を抜くために米のとぎ汁や茶葉などを入れて一度炊くのですが、その時は大量の野菜を入れてやってみました。すると、野菜の甘味の立ついい褐色スープに。これをラーメンスープに応用してもおもしろいなと」。

厨房の羽釜を見せてもらうと、ニンジン、タマネギ、キャベツ、ネギ、セロリ、ニンニクなど皮付きの野菜がゴロゴロ。とにかく量が多い。

「畑からの醤油ラーメン」(600円)は野菜の甘味が最も感じられる一杯

野菜本来の味をより実感できるのが一番シンプルな醤油ラーメン。
スープはさらりとしているが、野菜の甘味が強い。田川市の醤油で作るラーメンダレとペッパーが程よく効いている。

2019年7月のリニューアルで、店内も改装した

陽光を取り込む店内はカフェのようなしつらえ。
各種野菜党ラーメンのほか、豚骨、和風豚骨醤油、サイドメニューには唐揚げ、チャーシュー丼などを用意している。

“野菜党”と“唐揚げ”の看板が目印。唐揚げはテイクアウトでも人気

一風変わった“ベジラーメン”を味わいに桂川まで足を伸ばして欲しい。


【野菜党×かほラーメン】
住所:福岡県嘉穂郡桂川町吉隈205-7 
電話:0948-65-5224
営業時間:11:00〜20:00
休み:火曜
席数:24席
駐車場:10台(無料)
上村敏行(かみむらとしゆき)。1976年鹿児島生まれ。2002年よりラーメンライターに。以降年間300杯を食べ歩き「ラーメンWalker」はじめ各媒体での執筆活動、ラーメンイベント監修などを行う。KBC地域リポーター。

MAP

野菜党×かほラーメン
  • 福岡県嘉穂郡桂川町吉隈205-7

  • 0948-65-5224

  • 11:00〜20:00

  • 火曜