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毎週土曜 午前10:00~

放送内容

誤嚥性肺炎

2020年01月25日

[過去の放送内容]

今回、誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)についてお話を伺ったのは、福岡大学病院 副院長・呼吸器内科 教授の藤田昌樹(ふじた まさき)先生です。

■誤嚥性肺炎とは

誤嚥性肺炎とは、食べ物などが誤って気管に入り、肺に炎症が起きる疾患です。
通常、食べ物や飲み物、唾液などを飲み込んだら食道に通って胃に入ります。
しかし、飲み込む力が弱くなると食道ではなく気管に入ってしまいます。これを「誤嚥(ごえん)」といいます。
気管に入った食べ物は細菌と一緒に肺へ入り、それが要因となって誤嚥性肺炎が起こります。


■誤嚥性肺炎の特徴

一般に40代になると、のど周辺の筋肉が衰え始め、徐々に飲み込む力が弱くなるとされています。
肺炎で入院している人の中では、50代から誤嚥性肺炎の割合が多くなり、80歳以上では実に7割以上を占めます。


■誤嚥性肺炎の原因

誤嚥性肺炎は食べ物などをうまく飲み込めなくなることで起こります。
通常、気管に食べ物などが入りかけると、咳き込んで気管に入らないようにしますが、
飲み込みの力が弱くなると、そのまま気管に入って誤嚥性肺炎につながります。
また、心筋梗塞や脳梗塞になると呼吸が苦しくなったり、後遺症で飲み込む力が低下したりすることで誤嚥性肺炎になりやすくなります。


■誤嚥性肺炎の症状

誤嚥性肺炎の主な症状は、咳や痰、発熱です。
しかし、高齢者ではそれらの症状が出ないことも多く、なんとなく元気がない、ぼんやりしている、
食欲がないというような場合でも、実は誤嚥性肺炎を生じていることがあります。


■誤嚥性肺炎の予防

誤嚥性肺炎の予防で大事なのは普段の食事です。
姿勢が悪いと食べ物を飲み込みにくくなって誤嚥をしやすくなります。姿勢を正して、少しずつゆっくり食べましょう。
食べたあとすぐに横になると、のどの周辺に残る細かい食べ物を誤嚥することがあるので避けましょう。
朝起きたばかりの口の中は口内細菌が多いとされていて、
それらが肺に入って誤嚥性肺炎につながることがあるので朝食前の歯磨きも大事です。


■誤嚥性肺炎の注意点

誤嚥性肺炎の一番の特徴は何度も誤嚥を起こすことです。
くり返し発症することで薬物療法が効かなくなることがあるため、食事の注意や口腔ケア、誤嚥予防のトレーニングが非常に重要です。

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