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毎週土曜 午前10:00~

放送内容

パニック障害

2024年03月23日

[過去の放送内容]

今回、パニック障害についてお話を伺ったのは、
久留米大学医学部 神経精神医学講座 教授の
小曽根 基裕 (おぞね もとひろ) 先生です。

■パニック障害とは

パニック障害は、自律神経の発作による病気です。
自律神経とは、呼吸や血圧、汗などをコントロールしている神経ですが、
パニック障害では、自律神経が一時的に暴走するような状況が起こります。
しかし、数分すると治まってしまいます。


■症状

パニック障害の症状は、動悸や息苦しさ、冷や汗や感覚のまひ、
心拍数の上昇といったものです。


■注意点

パニック障害の症状を放置していると、
「また発作を起こすのでは…」という、“予期不安”が起こります。
予期不安が起こると、パニック発作を起こす頻度が高まるとされています。
予期不安が強いと、電車に乗るのを止める、外出を控える、
仕事に行かないなど、日常生活にさまざまな影響が及びます。


■治療

パニック障害の主な治療法は薬物療法と、
精神療法のひとつである暴露(ばくろ)療法です。
薬物療法では、SSRIという抗不安薬が特に有効とされていて、
発作の頻度が減ったり、不安が和らいだりするとされています。
暴露療法とは、不安を感じた場所や状況をイメージしながら、
それらに慣れていく治療法です。
医師と一緒に行って、
不安感よりも安心感が増えることで症状が改善していきます。


■対策

パニック障害の対策としては、自分がパニック障害であることと、
効果的な薬があるので、きちんと飲めば発作の頻度が治まることを知って、
安心感を持つことが大事です。
パニック発作で命を失うことはないので、
発作が起こっても「嵐が過ぎ去るのを待てば良い」という風に、
考え方を変えましょう。すると、発作も出にくくなると思います。


■まとめ

パニック障害で大事なのは、発作を起こさないことではなくて、
発作を起こす前の生活を取り戻すことです。
パニック発作は、その後も時々起こるかもしれませんが、
適切な治療で頻度を減らすことで、
発作が生活の邪魔にならなくなる、というのが良いと思います。

過去の放送内容