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「原点の先に」(福岡県飯塚市)
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沖縄にて琉球ガラスの「現代の名工」稲嶺盛吉氏に師事して修業を積み、現在、
飯塚市で吹きガラス職人として活動している斉藤達也さん。
素材はすべて廃ビンを使用し、沖縄で生まれた「琉球ガラス」の「原点」として、
再生ガラスにこだわっている。
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戦後、物が無かった沖縄で、駐留米軍が残したコーラやビールの廃ビンを使って再生された
ガラスが「琉球ガラス」の原点だと言われている。その特徴は、一切の着色をせず、
ビンそのものを生かした自然な色合いと、廃ビンを使用することで不純物が混ざって気泡が生まれ、
厚みのあるガラスに仕上がり、どこか懐かしい温かみある作品になる。
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ガラスを巻き取る量や温度、その日の湿度や気温で、ひとつとして「全く同じものはできない」
しかし、それは職人としての「逃げの言葉」だと語る斉藤さん。
限りなく同じものを、精巧かつ機械的に作り続ける腕こそが「職人」だという。
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そんな斉藤さんが未来に残したい風景は「八幡宮の境内」。
斉藤さんが工房を構える大分地区の氏神様として地域住民に親しまれ、大事にされている。
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初詣のお参りなど、普段からよく来る場所で、境内の緑、自然に力をもらっている。
工房では、火を入れる前と後に、大分八幡宮の札を置いた神棚に手を合わせており、
この地でガラス作品を作っていく斉藤さんを見守ってくれている。
※この記事は2022年の情報です(「STORY」11月27日放送)。