【レインボーWeek】十人十色~虹色の人生~「母の言葉が心の支えに」松尾ゆうさん
【松尾ゆうさん】「食感農園 カゼトネ」オーナー/福岡県出身/31歳
女性として生まれ、性別適合手術を経て、現在は男性として生きるトランスジェンダー。飲食業兼農業の「食感農園 カゼトネ」を経営。店舗で、LGBTQ+当事者の小さなお話し会などを開いている。
大事な存在とはー
―母親です。
中学校の時に、母親から「あなた性同一性障害じゃないの?」って言われて。それがきっかけで「自分が何者なのか」ということに向き合うことができました。
高校3年生の時に、自分のことを書いた手紙を母親に渡しました。その手紙をみた母親が、その時は何も言わなかったんですけど、”無言の肯定”というのもあるので、「自分はこの場所にいていいんだ」ということを感じたし、その母親の姿に今でも支えられています。
高校生の自分への手紙―
―先のことなんて予測できず、親に見離されるのではないか
これから先、どう生きていけばいいのかと
見えない不安でいっぱいだったと思います。
でも、安心してください。
両親や親族たちは
一人の人として、家族として
どんな人生を歩もうと温かく見守ってくれます。
これから出会う方々に支えられ、自分らしく生きる道を選んでいきます。
性の枠にとらわれずに、心の赴くままに歩んでください。
これからの私―
―今、農園で野菜を育てて、その育てた野菜を使って家庭料理を提供しています。
お店を通してお客様とふれあいながら、自分の経験を少しでも、一人でも多く伝えていけたらいいなと思います。
今、悩んでいるあなたへ―
―自分の心に寄り添って、心が赴くままに一度きりの人生を歩んでほしいです。
※セクシュアリティについての記載は、当事者ご本人の承諾済みです。