唐津街道の宿場町として栄えた福岡県宗像市の赤間宿。古い街並みが残るこの通りに、築50年以上の古民家を改装したイタリアンカフェ『Shinamon cafe(シナモンカフェ)』があります。小学生から80代まで、幅広い世代が思い思いの時間を過ごす、心なごむ空間です。
■築50年以上の古民家が生まれ変わった、温かな空間
JR教育大前駅から徒歩5分。赤間宿の静かな通りに佇む一軒の古民家。扉を開けると、木の温もりを感じる落ち着いた空間が広がります。
「もともとこの通りに出したかったんです。たまたま犬の散歩をしてたら声をかけられて、この物件に出会って。もうピンと来ました」とオーナーの出光麻友美さんは笑顔で振り返ります。
築50年以上の古民家は、床を全て張り替え、補助金を活用しながら4年かけて少しずつ今の形に。テラス席もあり、天気の良い日は外の空気を感じながら食事を楽しむこともできます。小上がりの座敷席もあるので、子ども連れでもゆったり過ごせる。
店内に一歩入れば、時間の流れがゆっくりになる。そんな不思議な心地よさがあります。
■選ぶ楽しさ、90種類以上のパスタメニュー
『Shinamon cafe』の一番の魅力は、なんといってもパスタメニューの豊富さ。その数、なんと90種類以上。宗像市でNo.1の品揃えです。
「休みの日に外食して、美味しいなって思ったものを家で再現するんです。パスタじゃなくても、ピザでも丼でも、これパスタにできるんじゃないかなって」。
出光さんがイタリアンの世界に足を踏み入れたのは高校生の時。小学2年生で読んだ漫画「クッキングパパ」に憧れて、アルバイトでイタリアンレストランへ。そのまま調理師学校に進み、26年以上のキャリアを積んできました。
すべてのパスタソースは手作り。トマト、クリーム、和風、オイル系と、その日の気分で選べます。若い女性にはクリーム系、年配の方にはナポリタン、子どもにはカルボナーラが人気だといいます。
中でも特徴的なのが「広島風ナポリタン」。広島出身の出光さんが、故郷への愛情を込めた一品です。お好み焼きのように卵が下に敷いてあり、スキレットで熱々のまま提供されます。
「広島って、焼きそばにも何にも、とにかく卵を敷きたくて仕方ないんですよ」と笑う出光さん。そんな温かい人柄が、料理にも、店の雰囲気にも表れています。
今回の取材では「日替わりパスタランチ」(税込1,320円)のシチリア風トマトソースを選択。赤・白の3種類から選べ、サラダとスープが付いています。ランチにはドリンクセット(+税込308円〜)やデザートセット(+税込638円〜)を追加できます。
カフェタイムには「塩バタープリン バニラアイスクリームのせ」(税込1,210円、ドリンク付き)を注文。コーンの帽子と目玉がついた可愛らしい一品で、味はもちろん、見た目にも楽しませてくれます。
■一日中過ごせる、多彩な楽しみ方
『Shinamon cafe』は、ただのカフェではありません。店内では音楽ライブやダンスライブが開催され、11名の作家の雑貨も販売されています。さらに2階にはリラクゼーションサロン『phala la♪(パララ)』が併設されています。
リラクゼーションサロンを営む山口結実さんは、出光さんとの出会いをこう語ります。
「全然自分は独立してやるタイプじゃないと思ってたんですけど、声をかけてもらって。挑戦してみようかなって」。
『phala la♪(パララ)では、ボディマッサージ、足ツボ(リフレクソロジー)、お顔と頭のツボ押し、オイルトリートメントなど、全身をケアするメニューを提供。昨年からはスキンセラピーも導入し、美と健康の両面からサポートしています。
「美と健康は通じるものがある。健康が基本で、姿勢を整えるだけでも綺麗になります。でも、お話でストレス発散になることもあるので、サードスペースみたいな感じになれたら」と山口さん。
食事とリラクゼーションの相乗効果で、一日中店内で過ごす人も少なくありません。「ほぐして、ご飯食べて、夜のライブに参加する。そんな過ごし方をする人もいます」と山口さんは笑います。
「オンオフを分けて、プライベートをめっちゃ楽しむ元気な人が集まる。明るくなる場所なんです」。
小学生が放課後にタピオカを買いに来たり、80代のおじいちゃんおばあちゃんがナポリタンを食べに来たり。幅広い世代が、それぞれの楽しみ方で訪れます。
■憧れの「クッキングパパ」との出会い
出光さんの人生には、忘れられないエピソードがあります。小学生の時から憧れていた漫画「クッキングパパ」の作者、うえやまとち氏が実際に店に来てくれました。
「もう私のアイドルですよ」と目を輝かせる出光さん。うえやま氏はその後も何度か来店し、店内でライブも開催してくれました。
料理人を目指すきっかけをくれた憧れの人。その出会いが、出光さんにとって何よりの励みになっています。
■赤間宿に新しい風を
出光さんは赤間宿商店組合で祭りの出店者管理を担当し、地域の活性化にも携わっています。年に2回開催される大きな祭りには、2日間で約2万人が訪れます。次回は2026年2月21日・22日に開催予定です。
「私がお店を出した時に比べると、最近ではカフェができたり、パソコン教室ができたり。少しずつ変わってきています」。
近くには福岡教育大学、小中学校、幼稚園、保育園があり、駅も徒歩5分。人はいるはずなのに、まだまだ眠っている可能性があります。
「商店街をぐるっと回ってもらえるような街になればいいなって。そのためにも、もっとお店が増えてほしいですね」。
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【イベント情報】唐津街道 赤間宿まつり
開催日:2026年2月21日(土)・22日(日)
開催時間:10:00〜15:00
開催場所:唐津街道赤間宿通り
勝屋酒造酒蔵開き、明太子フェア・出店があります。
2月21日(土):
時代行列(13:00〜)※雨天中止
2月22日(日):
出光佐三生家開放、オープニングパレード(10:00〜11:00)※雨天中止、鉄道模型展示・こども駅長体験(赤間公民館)協力:JR赤間駅
お車の場合:赤間小学校運動場が利用可(会場まで徒歩15分)
当日は車両通行止めとなりますので、公共交通機関のご利用をお願いします
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■自分らしい時間を過ごせる場所
広島から東京、そして福岡・宗像へ。出光さんの人生は決して平坦ではありませんでした。大きな病気を経験し、「やりたいことは今やろう」と決意して開いたこの店です。
「子どもがいるから諦めるとかじゃなくて、挑戦するのは大事。やりたいことを今しなければ後悔する」。
そんな出光さんの想いが、店全体に温かく流れています。
挑戦したいけれど一歩を踏み出せない人がいれば、背中を押してくれる出光さん。これまでに何人かが出光さんに出会って独立を果たしました。
「責任は取れないけど、協力はできます。成功するかもしれない可能性を潰すのはもったいないです」。
『Shinamon cafe』は、イタリアンカフェであり、リラクゼーションサロンであり、ライブハウスであり、人の背中を押す場所でもある、地域のコミュニティハブです。
そして何より、訪れる人それぞれが自分らしい時間を過ごせる"自由な場所"。
赤間宿の古い街並みの中で、新しい風を吹かせ続けるこのカフェ。今日もまた、小学生から80代まで、多くの人を温かく迎え入れています。
ランチに、カフェタイムに、ディナーに。あなたも自分らしい時間を過ごしに、訪れてみてはいかがでしょうか。
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Shinamon cafe(シナモンカフェ)
住所:福岡県宗像市赤間5-1-11
電話: 090-2723-9603
営業時間: 日〜木・祝日 10:30〜18:30 / 金・土 10:30〜22:00
定休日: 水曜
Instagram: @shinamoncafe
https://www.instagram.com/shinamoncafe/
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■ Shinamon Cafe(シナモンカフェ)
住所:福岡県宗像市赤間5-1-11
Instagram: @shinamoncafe
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