春の陽気に包まれた福岡県うきは市吉井町。
江戸時代に有馬藩の城下町と天領日田を結ぶ宿場町として栄え、今もなお「白壁の町並み」が美しく残っています。
そんな吉井町では現在、34回目を迎える『筑後吉井おひなさまめぐり』が開催中(3月20日まで)。
歴史ある町家や商店に豪華なひな人形が飾られ、毎年多くの観光客を魅了しています。今回は、この歴史ある風景を守り、次世代へとつなぐ活動を行う人物にスポットを当てました。
■明治末期の邸宅『居蔵の館』で楽しむワークショップ
瀧心海リポーターが訪れたのは、吉井町を代表する伝統的建造物『居蔵の館(いぐらのやかた)』。
明治末期に建てられたこのお屋敷は、当時「ワックス(蝋)」で財を成した豪商の家。現在は無料公開されており、中に入ると立派な梁やひな人形が迎えてくれます。
ここで活動しているのが、うきは市地域おこし協力隊の三角俊喜(みすみとしき)さん。
一級建築士の資格を持つ三角さんは「歴史まちづくりプランナー」として、古い建物や文化財を次世代へつなぐ活動をしています。三角さんは、子どもたちにこの町の魅力を知ってもらうため、手でちぎって組み立てられる「ペーパークラフト」を自作。ワークショップを通じて、子どもたちと一緒に「どうすればこの町をもっと良くできるか」を考えています。
■子どもたちのアイデアが詰まった「町並み再生」
ワークショップでは、子どもたちが「自分がこの町の主人公になったつもり」で、白壁の家々を配置していきます。
三角さんが作ったペーパーフラフトは、一軒一軒デザインが異なり、屋根の形状まで忠実に再現された驚きのクオリティ。
「子どもたちは言葉にするのが難しいアイデアも、手を動かすことで表現してくれる」と三角さんは語ります。
中継中には、学校帰りの小学生たちが三角さんに会いに立ち寄る場面も。
「三角さーん!」と元気よく声をかける姿からは、三角さんがいかに地域に溶け込み、子どもたちに慕われているかが伝わってきます。
『居蔵の館』
福岡県うきは市吉井町1103-1
■町を明るく照らす!手作り行灯と新たな挑戦
続いて訪れたのは、100年前に活躍したジャーナリスト・菊竹六鼓(きくたけろっこ)の記念館である『菊竹六鼓記念館』。
三角さんはこの場所をより親しみやすくするため、生い茂っていた木々やフェンスを整理し、つい先日には自らの手で「縁側」を新調したばかり。
館内には、ワークショップで子どもたちと作った「手作りの行灯(あんどん)」が並びます。「暗い町中を明るく照らしたい」という思いから始まったこの活動。イベント時に自分たちの作品が町を彩る様子を見て、子どもたちも自分の住む町に誇りを感じているようです。
うきは市役所 都市整備課の中嶋健吾さんと赤司ひかるさんも、「三角さんはうきはに欠かせない存在。考えを形にできるのが1番の魅力」と太鼓判を押します。
『菊竹六鼓記念館』
福岡県うきは市吉井町1082-1
この春で地域おこし協力隊を卒業する三角さんですが、今後もうきは市に留まり、歴史まちづくりの活動を続けていくとのこと。
「この町の魅力が、新たな文化として定着していくと嬉しい」と笑顔で語ってくれました。
伝統を守るだけでなく、新しい感性で町をアップデートし続けるうきは市吉井町。おひなさまめぐりと共に、進化する町並みを体感しに出かけてみませんか。
※営業時間などは変更される場合があります。事前にご確認ください。
※九州朝日放送 2026年3月5日「地元応援live Wish+」の放送内容です。
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