閉山後、テレビ初!修復中の竪坑櫓に潜入~ふるさとWish志免町~
2021年03月23日
[ふるさとWish企画]

福岡県・志免町のシンボルでもある国指定重要文化財「旧志免鉱業所竪坑櫓(たてこうやぐら)」。完成から78年が経過し、建物全体の老朽化が進んだため、現在は修復工事中です(2021年10月完成予定)。

この建物は、地上と地下430mをつなぐ巨大すぎるエレベーター。最大の特徴は、石炭と鉱員を上げ下げする“ケージ”を巻き上げるための巻上機が建物の中にあるところ。このような形式は「ワインディングタワー」と呼ばれ、現存するのはベルギー、中国と、ここ志免町の3カ所のみなんです。
炭鉱の閉山後は建物内への立ち入りが厳しく制限されていましたが、今回はテレビカメラが初潜入!めったに見ることができない内部の撮影に成功しました!

志免町役場・原梓さんの案内で、工事中の建物内へ。戦時中の建設ながら高さ47.6mの鉄筋コンクリート造りで、英国製鉄鋼を大量に使ったものだといいます。当時は昼夜問わず稼働し明かりが炊かれていたため、“不夜城”と呼ばれていたそうです。

内部を“探検”したリポーターのボビーは興奮しきり。吸い込まれそうな1階までの吹き抜け、モ―タ―が設置されていた最上部の窓だけが並ぶ大きな空間など、見たこともない景観が広がっていました。そして、ラストは屋上へ。志免町を一望する景色を眺めながら原さんは「(志免町は)炭鉱町として栄え、竪坑櫓は目に見えて現存する炭鉱の象徴です。これは世界に3つしかない貴重なもの。次世代の人もその価値を分かって引き継いでもらいたいですね」と語ります。
世界でも貴重な竪坑櫓。修復を終え、あの独特のシルエットを見せてくれる日が待ち遠しいですね。
旧志免鉱業所竪坑櫓
福岡県糟屋郡志免町志免495−3
※この情報は、朝の報道情報番組「アサデス。KBC」(3月23日放送)でお届けしました。
リポーター:ボビー