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アサデス。KBC「毎週月~金 あさ6時~放送」

毎週月~金 あさ6時~放送

放送内容

山口先生に聞いた「過去最多の感染 子どもの対策は?」

2021年08月19日

[アサデス。TV(ニュース)]

きのう18日の福岡県の新規感染者数は1253人と過去最多を更新しました。覚悟はしていたとはいえ、やはり4桁はショックが大きいですね。

山口先生「そうですね。でも何とか今週くらいでピークになるのではないかと期待はしています」

こちら新規陽性者数のグラフです。いかに今回の波が大きくて、しかも急に拡大しているのかということがよくわかります。

山口先生「そうですね。もう1500ぐらいまでいく可能性はありますが、本当にこの辺で止まってもらわないとかなり現場としては厳しいです」

気になるのは医療現場のひっ迫状況ですが、病床使用率も最新で61.4%。そして重症病床使用率が13.3%。重症病床使用率の方はまだ少し余裕があるように見えますが?

山口先生「ただ中等症の方は福岡市を中心にかなり今までで一番逼迫していますね」

中等症の方が多いということは、その方の容体が急変して、重症病床を使うことになっていくと、今13.3%で急激にこの数字が上がってくることもあるということですよね?

山口先生「それもありますし、中等症の方の入院がかなり難しくなってきていまして、救急車が中々搬送できないと。東京はかなりひどい状況で、救急車に乗ったまま24時間病院が見つからなかったとか、救急車の中で酸素がなくなってしまって別の救急車に乗り換えたということが多々起きています。それに比べるとまだ福岡はいいのですが、これ以上増えると福岡もそのような状況になりそうです」

自宅で療養する方は東京でも増えていますが、こちらは実際に起きたことなんですが、家族3人でお住まいの方で全員感染してしまって自宅で療養していたところ、11日にお母さんが保健所の調査で発熱と咳の症状が確認されたけども、この時は軽症だったので病院は必要ないと判断されました。しかしその翌日に自宅で倒れているのを夫が発見し亡くなりました。今のところ女性の死因は不明で、糖尿病の基礎疾患がありました。またワクチンの接種はしていなかった。山口先生、こうした事例がある中で、福岡では酸素投与ステーションみたいなものを作るということになりました。これは病床ひっ迫への対策としては良い方向に作用するということでしょうか?

山口先生「そうですね、やはり自宅で療養するよりも、そういうステーションで目の届くところの方がより良いと思いますし、あと今病院もかなり無理して病床を広げています」

やはりこれだけ感染者が増えている一番の原因はこのデルタ株だと思いますが、特に若い世代が感染してしかも症状が悪くなるとされています。

山口先生「今回本当に高齢者の方は罹患もすごく減って亡くなる方も少ない方なのですが、その代わりにまだワクチンを打っていない40代50代の方が次々と悪化しています。さらに先ほど糖尿病の方のお話もありましたが、糖尿病があると症状が出にくくなるんですね。熱が出にくいとか息苦しさが出にくいので、本人が重症になっていることに気づきにくいということがあって、こういう場合の重症化リスクは高いので、できれば入院やホテル療養がいいですね」

それから今は家庭内感染が増えています。来週から夏休みも終わって新学期が始まるところも出てきます。気になるのは子どもへの感染ということですが先生どうでしょうか?

山口先生「子どもは今までかかりにくくてクラスターの危険もあまりないというのが今までの株だったのですが、デルタ株では子どもを介して感染が広がっているというのはありそうで、幸いこの時期が夏休みだったので本当にラッキーなのですが、9月以降学校が始まると、またリスクになると心配しています」

仮にお子さんの感染がわかった場合、どうすれば良いのかというのが、国立成育医療研究センターのホームページに載っているのですが、子どもの自宅療養の観察ポイントです。先生、子どもの場合多くは軽症ということなんでしょうか?

山口先生「そうですね、10代20代の方に比べればリスクが低いということですね」

どういうところに気をつければ良いでしょうか?

山口先生「まず見た目ですね。お母さんであればいつもと違うことがわかると思うので、何か症状がないかというのが一つのポイントです。あとはマスクについてですが、あまり小さい子どもだとかえって危ないです。苦しくても自分で外せなかったりする場合もあります。それからオムツの取り扱いの注意や、具合が悪そうなときにエプロンや手袋を使うなどの注意点があります」

実際に学校が始まると子どもへのリスクも高くなるということだと思います。
山口先生ありがとうございました。

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