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放送内容

食道がん

2020年03月28日

[過去の放送内容]

今回、食道がんについてお話を伺ったのは、国立病院機構 九州がんセンター 院長の藤 也寸志(とう やすし)先生です。

■食道がんとは

食道は、のどから胃の間にある管状の臓器で、口から食べた物を胃に送る働きをしています。
食道がんは食道のどこにでもできますが、日本人で一番多いのは胸の真ん中辺りで、次に多いのは食道の下の方、胃の入り口近くです。
日本では、だいたい40~50歳ぐらいからかかる人が増えてきますが、一般的には高齢者に多いがんです。
死亡者数でいうと日本で7番目に多いがんです。


■食道がんの現状と原因

2017年のある統計では、食道がんで亡くなった男性は9580人、女性は1988人で男性が女性のおよそ5倍ですが、
これには食道がんを引き起こす原因が関係しています。
明らかに原因といわれているのは、たばことアルコールです。たばこは、みなさんご存知のようにいろんながんの原因になりますが、
食道がんでも、ヘビースモーカーは明らかに食道がんになりやすいというデータがあります。
アルコールについてはヘビードリンカーに多いです。
アルコールが分解されてできるアセトアルデヒドという物質がありますが、これは発がん物質といわれています。
日本人にはアセトアルデヒドを分解する酵素の働きが弱い人がいて、そういう人は顔がすぐ赤くなりますが、
赤くなりながらずっとお酒を飲み続けるのは、アセトアルデヒドが体の中に長く残ることになり、食道がんの原因になるといわれています。


■食道がんの症状

食道がんは初期の段階であればほとんど症状はありません。 
しかし進行すると、飲み込みにくい、せきが出る、声がかすれる、胸が痛むといった症状が現れます。



■食道がんの特徴 

食道がんは同時に、または時期を変えて、咽頭がんや喉頭がん、胃がんなどができることが多くあるといわれています。
全体として20%の患者さんに、2つもしくは3つ以上のがんが起こるといわれています。
また、食道がんは食道の内側を覆っている粘膜組織の表面に発症しますが、進行して粘膜下層にまで達するとリンパ節へ転移しやすい特徴があります。
それに伴い、全身へがん細胞が広がって、他の臓器に影響することがあります。
食道の周りには、気管や気管支、臓、肺、大動脈など非常に重要な臓器があり、そこまでがんが進行すると手術で取り切れないことがあります。
早い時期に見つかれば治療も小規模で済むので、早期発見がキーポイントになります。

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