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毎週土曜 午前10:00~

放送内容

コロナ対策 睡眠障害

2020年06月27日

[過去の放送内容]

■概要

さまざまな要因で起こる睡眠障害。
最近では、新型コロナウイルスによる生活習慣の乱れやストレスから、悩まされている人も少なくないとか。
きちんとした睡眠がとれていないと昼間の疲れはもちろん、深刻な全身疾患の引き金になることもあるので注意が必要です。

今回、コロナ対策 睡眠障害についてお話を伺ったのは、
九州大学病院 睡眠時無呼吸センター センター長の安藤 真一(あんどう しんいち)先生です。

■睡眠障害について

新型コロナウイルス感染拡大予防で、特に非常事態宣言が出ていた時などは屋内にこもりきりになり、
決まった時間に起きなくてもいい状況になります。
他、起きても光に当たらない、いつでも昼寝ができる、外に出ないで運動もしないなど、全てが睡眠障害の原因になってきます。
また、ストレスがいろんな意味でかかっています。生活パターンが変化した、収入が減った、コロナがいつ終わるか分からない。
こういったことが長く続くと交感神経が非常に活発に動くようになってきます。
これが夜まで続いてしまうことも睡眠障害の原因となります。


■自律神経

自律神経には、興奮や緊張しているときに優位となる交感神経と、リラックスしているときに優位となる副交感神経があります。
通常、これらの神経は必要に応じて優位性が切り替わり、バランスが保たれています。
しかし生活習慣が乱れたり、長くストレスがかかったりすると交感神経が優位な状態が続き、睡眠にも影響を及ぼすようになります。


■自律神経の乱れによるその他の影響

きちんと睡眠を取れないことで、人によっては体にさまざまな不調が出てきます。
脳の活動が低下したり、うつ傾向になったりすることが考えられ、そういうことが起こると血圧や血糖値が不安定化してきます。


■睡眠時無呼吸

長く自粛生活が続いて運動量が減少する一方、間食などいつでも自由にものが食べられることで肥満が進むと
睡眠時無呼吸という状態が起こってきやすくなります。
今までいびきで済んでいた人が、夜中に息が止まるようになってしまうと問題です。
睡眠時無呼吸症候群は心不全や不整脈、高血圧や糖尿病等の生活習慣病を合併することが多いとされているので注意が必要です。


■質の良い睡眠のために

睡眠をリズミカルにする中で、一番大事なことは朝を大事にすることだと思います。
朝決まった時間、だいたい1時間前後の時間差の中で毎日起きること、起きた時に光に当たることは非常に重要です。
また、良い睡眠に過剰にこだわらないことも大事だと思います。
例えば、明日試験があって今日しっかり眠らなければいけないのに眠れなかったといったことを何回か経験すると、
また眠れないんじゃないかという不安感が増強されてしまう。
そのようなときにはベッドから出て、リラックスできるような音楽を聴く、本を読む、軽い運動をする、
そして眠くなったら寝るというふうにすることも重要です。
その他に、厚手のカーテンで余計な光を遮る。耳栓をして寝る。寝具を変えてみるなどして、
寝室の環境を変えると快適な眠りにつながるかもしれません。


■まとめ

新型コロナウイルスで生活リズムが狂ってしまい、うまく睡眠がとれなくなった方もたくさんいらっしゃるのではないかと思われます。
朝を大事にしたリズムを意識して、良い睡眠を取り戻してください。
どうしてもうまくいかない場合には、かかりつけの先生、あるいは専門の先生を受診してアドバイスをもらうのもいいと思います。

過去の放送内容